「トランザクション・ログ」は、データベース・ファイルとは別のファイルです。トランザクション・ログは、データベースに対して行われたすべての変更を格納します。挿入、更新、削除、コミット、ロールバック、データベース・スキーマの変更が、すべて記録されます。トランザクション・ログは、「転送ログ」または「再実行ログ」とも呼ばれます。
トランザクション・ログは、バックアップとリカバリの重要なコンポーネントであり、また Mobile Link を使用したデータ同期、SQL Remote または Replication Agent を使用したデータ・レプリケーション、データベース・ミラーリングにも不可欠です。
デフォルトでは、すべてのデータベースがトランザクション・ログを使用します。トランザクション・ログの使用はオプションですが、特別の理由がないかぎり、トランザクション・ログの使用をおすすめします。データベースの実行時にトランザクション・ログを使用すると、障害からの保護が強化され、パフォーマンスが向上し、データをレプリケートできるようになります。
データベース・ファイルとトランザクション・ログを、コンピュータの別々のディスクに保存することをおすすめします。DB 領域とトランザクション・ログが同じディスク上にある状態でディスク障害が発生すると、すべて失われる可能性があります。しかし、データベースとトランザクション・ログが別々のディスクに保存されている場合は、ディスク障害が発生した場合でも、すべてまたはほとんどのデータをリカバリできます。これは、フル・データベースや、データベースをリカバリするベースとなるトランザクション・ログが存在するからです。
メディア障害に対する保護を参照してください。
データベース・ファイルとトランザクション・ログ・ファイルは、データベース・サーバと同じ物理コンピュータに保存してください。または SAN や iSCSI 設定でアクセスできるようにしてください。リモート・ネットワーク・ディレクトリにデータベース・ファイルやトランザクション・ログ・ファイルを配置すると、パフォーマンスが低下したり、データが破壊されたり、サーバが不安定になったりする可能性があります。
詳細については、 http://www.sybase.com/detail?id=1034790 を参照してください。
データベース・ファイルと同様に、トランザクション・ログは「ページ」、つまり固定サイズのメモリ領域に保持されます。トランザクション・ログに変更が記録されるとき、その内容はメモリ内のページに書き込まれます。変更は、次の状況のいずれかが発生した段階で、強制的にディスクに書き込まれます。
完了したトランザクションは確実にディスクに格納され、また操作のたびにディスクに書き込む必要がないため、パフォーマンスも向上します。
設定オプションを使用すると、詳しい知識があるユーザはトランザクション・ログの動作を細かくチューニングできます。cooperative_commits オプション [データベース]とdelayed_commits オプション [データベース]を参照してください。
トランザクション・ログ・ミラー
トランザクション・ログの場所の変更
既存のデータベースでのトランザクション・ログ・ミラーの開始
トランザクション・ログ・サイズの制御
未処理のトランザクションがある接続の特定
チェックポイント・ログの概要
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