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SQL Anywhere 11.0.1 (日本語) » SQL Anywhere サーバ - データベース管理 » データベースの管理 » データベース管理ユーティリティ

 

サポート・ユーティリティ (dbsupport)

エラーやソフトウェアの使用状況に関する情報を iAnywhere Solutions に送信します。

構文
dbsupport [ options ] operation [ operation-specific-option ]
dbsupport configuration-options
オプション 説明
@data

指定された環境変数または設定ファイルからオプションを読み込みます。設定ファイルの使用を参照してください。

設定ファイル内のパスワードなどの情報を保護する場合は、ファイル難読化ユーティリティを使用して、設定ファイルの内容を難読化できます。ファイル難読化ユーティリティ (dbfhide)を参照してください。

-o filename 指定されたファイルに出力を送信します。
-q 重要なメッセージだけを表示します。
操作 説明
-e configuration-option

指定された設定オプションの設定を表示します。たとえば次のコマンドを実行して、可能な場合にはプロンプトを表示するように dbsupport を設定したとします。

dbsupport -cc promptdefy

この場合、dbsupport -ecc コマンドを実行すると、次の設定が返されます。

-cc "promptdefy"
-is submission-ID [ -rr N ]

iAnywhere Solutions に送信されたクラッシュ・レポートのステータスをチェックします。

たとえば、次のコマンドは送信 ID 66 のステータスを問い合わせます。

dbsupport -is 66
-iu [ -r N ]

使用している SQL Anywhere のビルドに対する更新をチェックします。

更新については、Interactive SQL と Sybase Central を使用して確認することもできます。ソフトウェア更新のチェックを参照してください。

-lc iAnywhere Solutions に送信されていないすべてのクラッシュ・レポートのリストを作成します。リストされるレポート名には、-sc オプションを使用できます。
-ls

iAnywhere Solutions に送信されたすべてのレポートの送信 ID のリストを作成します。次に例を示します。

dbsupport -ls

このコマンドは次のような情報を返します。

Submission ID: 4
Minicore dump 20051220_133828_32116 reported: Wed Mar 15 16:31:56 2006
Submission ID: 98
Minicore dump 20051229_221211_3221 reported: Wed Mar 22 16:33:26 2006
-pc filename クラッシュ・レポートの情報を表示します。このオプションを使用すると、情報を確認してからレポートを iAnywhere Solutions に送信できます。
-pd 収集された診断情報を表示します。このオプションを使用すると、情報を確認してからレポートを iAnywhere Solutions に送信できます。
-ps submission-ID

iAnywhere Solutions に送信された特定のレポートに関する情報を表示します。次に例を示します。

dbsupport -ps 4

このコマンドは送信 ID 4 の情報を返します。

Minicore dump 20051220_133828_32116 reported: Wed Mar 15 16:31:56 2006
-sa [ -r number-of-submission-retries ] 診断ディレクトリに保存されているすべてのクラッシュ・レポートと診断情報を、 iAnywhere Solutions に送信します。
-sc reportname [ -r number-of-submission-retries ] [ -nr | -rr N ]

クラッシュ・レポートと診断情報を iAnywhere Solutions に送信します。次に例を示します。

dbsupport -sc 20051220_133828_32116

-lc オプションを使用すると、送信されていないレポートのリストを参照できます。

-sd [ -r number-of-submission-retries ]

診断情報だけを iAnywhere Solutions に送信します。

診断ディレクトリの詳細については、SADIAGDIR 環境変数を参照してください。

設定オプション 説明
-cc [ autosubmit | no | promptDefY | promptDefN ]

dbsupport によるプロンプトの動作を変更します。次のいずれかのオプションを指定できます。

  • autosubmit   レポートを自動送信します。

  • no   レポートを送信してよいかどうかを確認しません。レポートと機能の統計は送信されません。

  • promptDefY   可能な場合、レポートを送信してよいかどうかを確認します。回答がない場合は、レポートを送信します。

  • promptDefN   可能な場合、レポートを送信してよいかどうかを確認します。回答がない場合は、レポートを送信しません。これがデフォルトの動作です。

    たとえば、アプリケーションで Embedded SQL Anywhere を使用する場合は、iAnywhere Solutions にレポートを送信しないようにサポート・ユーティリティを設定することもできます。

このオプションを指定すると、その値がデフォルトとしてサポート・ユーティリティに使用されます。設定は、診断ディレクトリ内の dbsupport.ini ファイルに保存されます。

次のコマンドは、レポートを送信せず、ユーザに対してレポート送信の確認メッセージを表示しないように、サポート・ユーティリティを設定します。

dbsupport -cc no
-cd retry-delay

レポートの送信が失敗した場合にリトライするまでの遅延時間を秒単位で指定します。デフォルトの遅延時間は 30 秒です。

このオプションを指定すると、その値がデフォルトとしてサポート・ユーティリティに使用されます。設定は、診断ディレクトリ内の dbsupport.ini ファイルに保存されます。

次の dbsupport コマンドでは、送信が失敗した場合に 3 秒間隔で最大 4 回リトライするように指定しています。

dbsupport -cr 4 -cd 3
-ce email-address;email-server[:port ][;user-id:password ]

クラッシュの発生後に電子メールを送信するアドレスを指定します。電子メールは、email-server SMTP サーバを使用して送信されます。必要に応じて、使用するポートや、SMTP サーバでの認証に使用する user-idpassword を指定できます。

-cet -ce オプションで指定した電子メール設定をテストします。
-ch crash-handler-program

クラッシュが発生したときに呼び出すプログラムを指定します。

このオプションを指定すると、その値がデフォルトとしてサポート・ユーティリティに使用されます。設定は、診断ディレクトリ内の dbsupport.ini ファイルに保存されます。

データベース・サーバは、crash-handler-program に渡す情報を構築する 3 つの代入パラメータをサポートしています。

  • %F   このパラメータは、生成されたレポート・ファイルのフル・パスに置き換えられます。

  • %P   このパラメータは、レポートを生成したプログラムの名前に置き換えられます。たとえば、バージョン 11 のパーソナル・データベース・サーバがレポートを生成した場合は、dbeng11 が返されます。

  • %S   このパラメータは、クラッシュまたは致命的なエラーが発生したときに使用されていたデータベース・サーバの名前に置き換えられます。たとえば、Sample というデータベース・サーバがレポートを生成した場合は、Sample が返されます。

%F、%P、%S の代わりに $F、$P、$S を使用できます。% と $ の解釈がコマンド・シェルによって異なるため、両方の文字を提供しています。たとえば、4NT では %F が環境変数 F の値に置き換えられるため、それを回避するために $F を使用できます。

c:\test.bat にクラッシュ・ハンドラ・プログラムがあり、次のコマンドが含まれているとします。

copy %1 c:\archives
echo %2

Windows では、クラッシュが発生した場合、次のコマンドによって dbsupport が c:\test.bat を起動し、2 つのパラメータを渡します。レポートを送信する場合は、このプログラムが呼び出された後でレポートが送信されます。

dbsupport -ch "c:\test.bat \"%F\" parm2"

%F に指定されたパスが 1 つ目のパラメータとして c:\test.bat に渡されます。2 つ目のパラメータとして、parm2c:\test.bat に渡されます。引数を取るクラッシュ・ハンドラ・プログラムを指定する場合は引用符が必要であることに注意してください。

上記の例では、生成されたレポート・ファイルのフル・パスを引用符で囲んでいます。dbsupport が使用中であるためにレポート・ファイルにアクセスできなくなるという問題を回避するために、クラッシュ・ハンドラ・プログラムはレポート・ファイルの専用コピーを作成する必要があります。

-ch-

dbsupport.ini ファイルに格納されているクラッシュ・ハンドラ設定を削除します。次に例を示します。

dbsupport -ch-
-cid customer-id

送信レポート内でユーザ自身を識別するための文字列を指定します。このオプションを指定すると、その値がデフォルトとしてサポート・ユーティリティに使用されます。設定は、診断ディレクトリ内の dbsupport.ini ファイルに保存されます。

次の例は、dbsupport に対してカスタマ ID 文字列を指定しています。

dbsupport -cid myid@company.com

dbsupport -cid "MyClientApp 1.0"
-cid-

dbsupport.ini ファイルからカスタマ ID 文字列を削除します。次に例を示します。

dbsupport -cid-
-cp { email-server [ :port ] | autodetect }

エラー・レポートの送信に使用する HTTP プロキシのホストとポートを設定します。

Windows では、-cp autodetect の構文もサポートされます。このオプションを指定し、Internet Explorer でプロキシ・サーバとポートが設定され、現在有効である場合、dbsupport はそのシステム設定に基づいてプロキシ・サーバとポートを設定します。Internet Explorer でプロキシ・サーバとポートを設定するには、[ツール] - [インターネット オプション] - [LAN の設定] を選択します。

-cp-

dbsupport.ini ファイルから HTTP プロキシのホストとポートの設定を削除します。次に例を示します。

dbsupport -cp-
-cr number-of-submission-retries

送信が失敗した場合のリトライ回数を指定します。

このオプションを指定すると、その値がデフォルトとしてサポート・ユーティリティに使用されます。設定は、診断ディレクトリ内の dbsupport.ini ファイルに保存されます。

次の dbsupport コマンドでは、操作が失敗した場合に 3 秒間隔で最大 4 回リトライするように指定しています。

dbsupport -cr 4 -cd 3
操作固有のオプション 説明
-nr

dbsupport がサーバで送信のステータスをチェックしないことを指定します。たとえば、次のコマンドは、レポートを送信するだけで、その送信のステータスについてはチェックしません。

dbsupport -nr -sc 20051220_133828_32116

デフォルトでは、送信しようとしている問題について解決策がすでに提示されていないかどうかチェックします。

-r number-of-submission-retries dbsupport がレポートの送信をリトライする最大回数を指定します。0 を指定すると、リトライ回数は無限となります。デフォルト値は 10 です。dbsupport.ini ファイルに -cr オプションが保存されている場合、-r を指定すると -cr の値は上書きされます。
-rd retry-delay レポートを再送するまでの dbsupport の待ち時間を秒単位で指定します。デフォルト値は 30 です。dbsupport.ini ファイルに -cd オプションが保存されている場合、-rd を指定すると -cr の値は上書きされます。
-rr number-of-submission-response-retries dbsupport が送信に対する応答の取得をリトライする最大回数を指定します。0 を指定すると、リトライ回数は無限となります。デフォルト値は 10 です。
備考

サポート・ユーティリティ (dbsupport) では、次のタスクを実行できます。

  • 診断情報とクラッシュ・レポートをインターネット経由で iAnywhere Solutions に送信する

  • 機能の統計を送信する

  • 送信済みおよび未送信のクラッシュ・レポートに関する情報を表示する

  • 送信済みおよび未送信のクラッシュ・レポートに関する情報を出力する

  • 送信のステータスを問い合わせる

  • 使用中の SQL Anywhere のビルドに対応するソフトウェア更新のリリース状況を問い合わせる

  • データベース・サーバまたは Mobile Link サーバが致命的なエラー (アサーション/クラッシュ) を検出した場合の処置を設定する

デフォルトでは、送信しようとしている問題について解決策がすでに提示されていないかどうかチェックします。

致命的なエラーが発生したときに、以下のアプリケーションからエラー・レポートとして情報を送信できます。

レポートの送信が完了すると、レポートにユニークな送信 ID が割り当てられます。レポートは診断ディレクトリに書き込まれます。

プラットフォーム デフォルトの診断ディレクトリ
Windows (Windows Mobile を除く) %ALLUSERSPROFILE%\Application Data\SQL Anywhere 11\diagnostics
Windows Mobile 実行プログラムがあるディレクトリ
UNIX $HOME/.sqlanywhere11/diagnostics

診断ディレクトリの詳細については、SADIAGDIR 環境変数を参照してください。

エラー・レポートとその送信方法の詳細については、SQL Anywhere のエラー・レポートを参照してください。

サポート・ユーティリティは、問題を検出したときに特定のアクションを実行するように設定することもできます。たとえば、データベース・サーバがエラー・レポートを送信するたびに、指定したハンドラ・プログラムを実行するように設定できます。この機能は、エラー処理プロセスにカスタム・アクションを追加する場合に便利です。

また、特定の操作をリトライするようにサポート・ユーティリティを設定できます。たとえば、レポートの送信については、リトライの間隔を 30 秒、最大回数を 10 回に設定することもできます。この機能によって、サービスが一時的に使用不能となった場合の対処方法を組み込むことができます。

サポート・ユーティリティの設定は、診断ディレクトリの dbsupport.ini ファイルに格納されます。

操作固有のオプションは、dbsupport.ini file に保存されている動作を含め、デフォルトの動作に優先させる場合に役立ちます。

参照