Rails は、Ruby 言語で記述された Web 開発フレームワークです。その強みは、Web アプリケーションの開発にあります。Rails で開発を行う前に Ruby プログラミング言語に慣れておくことを強くおすすめします。Ruby の学習の一貫として、SQL Anywhere Ruby APIを参照することもおすすめします。
Rails による開発を始める準備ができたら、次に必要な手順がいくつかあります。
RubyGems RubyGems をインストールしてください。RubyGems をインストールしておくと Ruby パッケージのインストールが非常に簡単になります。本書作成時点では、Rails による開発に必要なバージョンは 1.3.1 です。インストールする適切なバージョンについては、 Ruby on Rails (http://www.rubyonrails.org/) の Web サイトを参照してください。
Ruby システムに Ruby のインタプリタをインストールする必要があります。インストールする推奨バージョンについては、 Ruby on Rails (http://www.rubyonrails.org/) の Web サイトを参照してください。
Rails RubyGems を使用すると、Rails とその依存ファイルをすべて 1 つのコマンド・ラインでインストールできます。
gem install rails |
activerecord-sqlanywhere-adapter SQL Anywhere の ActiveRecord サポートをまだインストールしていない場合は、インストールする必要があります。これは SQL Anywhere を使用した Rails による開発を行うために必要です。RubyGems を使用すると、SQL Anywhere の ActiveRecord サポートとその依存ファイルをすべて 1 つのコマンド・ラインでインストールできます。
gem install activerecord-sqlanywhere-adapter |
必要なコンポーネントをインストールしたら、SQL Anywhere を使用して Rails による開発を始める前に、最後に必要な手順がいくつかあります。これらの手順は、Rails でサポートされているデータベース管理システムのセットに SQL Anywhere を追加するために必要です。
Rails の configs\databases ディレクトリに sqlanywhere.yml ファイルを作成する必要があります。パス \Ruby に Ruby をインストールし、Rails のバージョン 2.2.2 をインストールした場合、このファイルへのパスは \Ruby\lib\ruby\gems\1.8\gems\rails-2.2.2\configs\databases になります。このファイルの内容は次のようになります。
# # SQL Anywhere database configuration # # This configuration file defines the patten used for # database filenames. If your application is called "blog", # then the database names will be blog_development, # blog_test, blog_production. The specified username and # password should permit DBA access to the database. # development: adapter: sqlanywhere database: <%= app_name %>_development username: DBA password: sql # Warning: The database defined as "test" will be erased and # re-generated from your development database when you run "rake". # Do not set this db to the same as development or production. test: adapter: sqlanywhere database: <%= app_name %>_test username: DBA password: sql production: adapter: sqlanywhere database: <%= app_name %>_production username: DBA password: sql |
Rails の app_generator.rb ファイルを更新する必要があります。上記の手順 1 と同じ条件の場合、このファイルはパス \Ruby\lib\ruby\gems\1.8\gems\rails-2.2.2\lib\rails_generator\generators\applications\app にあります。app_generator.rb ファイルを編集し、次の行を検索します。
DATABASES = %w(mysql oracle postgresql sqlite2 sqlite3 frontbase ibm_db) |
このリストに次のように sqlanywhere を追加します。
DATABASES = %w(sqlanywhere mysql oracle postgresql sqlite2 sqlite3 frontbase ibm_db) |
必要に応じて、「DEFAULT_DATABASE」 設定 (次の行) を次のように変更することもできます。
DEFAULT_DATABASE = 'sqlanywhere' |
ファイルを保存して終了します。
Ruby on Rails の Web サイトにある優れたチュートリアル「 Getting Started With Rails」を最初に実行することをおすすめします。このチュートリアルには、blog プロジェクトを初期化するコマンドが記載されています。SQL Anywhere で使用するように blog プロジェクトを初期化するコマンドは次のようになります。
rails blog -d sqlanywhere |
DEFAULT_DATABASE 設定を変更した場合は、-d sqlanywhere
オプションは不要です。
blog のチュートリアルでは、3 つのデータベースを設定する必要があります。プロジェクトを初期化したら、プロジェクトのルート・ディレクトリに移動し、次のように 3 つのデータベースを作成できます。
dbinit blog_development dbinit blog_test dbinit blog_production |
先に進む前に、次のようにデータベース・サーバと 3 つのデータベースを起動します。
dbsrv11 blog_development.db blog_production.db blog_test.db |
これで、このチュートリアルを使用して、Ruby on Rails による Web 開発が可能になります。
Web 開発フレームワーク Ruby on Rails の詳細については、 Ruby on Rails (http://www.rubyonrails.org/) の Web サイトを参照してください。
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