診断トレーシングのデータは、「トレーシング・セッション」中に収集されます。トレーシング・セッション・データを取得するには、次の 3 つの方法があります。
トレーシング・セッションの実行中は、SQL Anywhere によって指定されたデータベースの診断情報が生成されます。生成されるトレーシング・データの量は、トレーシングの設定によって異なります。生成するトレーシング・データの量とタイプを設定する方法の詳細については、診断トレーシングの設定を参照してください。
プロファイリング対象のデータベースは、「運用データベース」、ソース・データベース、またはプロファイリング対象のデータベースと呼ばれます。トレーシング・データが格納されるデータベースは、「トレーシング・データベース」と呼ばれます。運用データベースとトレーシング・データベースは同じデータベースでもかまいません。ただし、運用データベースのサイズが増大するのを防ぐために、トレーシング・データは別のデータベースに格納することをおすすめします。データベース・ファイルのサイズは一度増大してしまうと、縮小することはできません。また、特に運用データベースが大きく、頻繁に使用される場合は、トレーシング・データの格納および管理にかかるオーバヘッドを別のデータベースで処理した方が、運用データベースのパフォーマンスが向上します。
トレーシング・データが格納されるトレーシング・データベース内のテーブルは、「診断トレーシング・テーブル」と呼ばれます。これらのテーブルの所有者は dbo です。これらのテーブルの詳細については、診断トレーシング・テーブルを参照してください。
アプリケーション・プロファイリング・ウィザードは、Windows Mobile ではサポートされていません。ただし、データベース・トレーシング・ウィザードはサポートされています。また、Windows Mobile デバイスからトレースし、デスクトップ・コンピュータ上のデータベース・サーバで実行している Windows Mobile データベースのコピーに格納する必要があります。Windows Mobile デバイスからトレーシング・データベースを自動的に作成することはできません。また、Windows Mobile デバイス上のローカル・データベースにトレースすることはできません。
トレーシング・セッションで作成され、使用されるファイルは、アプリケーション・プロファイリング・ウィザードを使用するか、データベース・トレーシング・ウィザードを使用するかによって異なります。
アプリケーション・プロファイリング・ウィザードを実行すると、ウィザードによって通知せずにバックグラウンドでトレーシング・セッションが取得され、診断テーブルを格納するトレーシング・データベースが作成されます。この外部データベースはウィザードで指定する名前とロケーションで作成され、拡張子が .adb です。ウィザードでは、トレーシング・データベースと同じディレクトリに名前が同じで拡張子が .alg の分析ログ・ファイルも作成されます。この分析ログ・ファイルには、ウィザードによって行われた分析の結果が含まれ、テキスト・エディタでいつでも開くことができます。
アプリケーション・プロファイリング・ウィザードによって生成されたデータが不要になったら、セッションに関連するトレーシング・データベースと分析ログ・ファイルを削除できます。
データベース・トレーシング・ウィザードを使用してトレーシング・セッションを作成すると、トレーシング・データを内部の運用データベースに保存するか、外部データベース (tracingData.db など) に個別に保存するかを確認するメッセージが表示されます。外部トレーシング・データベースを作成することをおすすめします。外部トレーシング・データベースの作成を参照してください。
トレーシング情報は、データベースのアンロードまたは再ロード操作の一環としてアンロードされません。トレーシング情報を別のデータベースに転送する場合は、sa_diagnostic_* テーブルの内容をコピーして、手動で転送してください。ただし、この方法はおすすめしません。
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