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SQL Anywhere 11.0.1 (日本語) » SQL Anywhere サーバ - SQL の使用法 » データベース・パフォーマンスのモニタリングと改善 » データベース・パフォーマンスの改善 » 診断トレーシングを使用した詳細なアプリケーション・プロファイリング

 

ハードウェア・リソースが制限要因であるかどうかの判断

通常、データベースの負荷が増えると、CPU サイクル、メモリ容量、ディスク I/O 帯域幅によってパフォーマンスが制限されます。非効率的なアプリケーションやデータベース・サーバが原因となっている可能性があります。効率の悪い箇所が見つからなかった場合は、ハードウェア・リソースを追加する必要がある場合があります。一般的な非効率の原因とその推奨される解決方法については、パフォーマンスの問題のトラブルシューティングを参照してください。

リソースを追加してもスケーラビリティの問題が解決されず、コンピュータのパフォーマンスが改善されない場合があります。たとえば、データベース・サーバが割り当てられた CPU を完全に使用していいる場合は、CPU リソースの追加が必要なことを示している可能性があります。ただし、データベース・サーバが使用できる CPU を倍増しても、実行できる処理量が 2 倍になるとはかぎりません。

[アプリケーション・プロファイリングの詳細] 領域の [統計情報] タブを使用して、ハードウェア・リソースがパフォーマンスを制限している要因であるかどうかを判断できます。

  • CPU が制限要因であるかどうかの判断   CPU が制限要因であるかどうかを判断するには、ProcessCPU 統計を確認します。この統計がグラフに表示されていない場合は、[統計の追加] ボタンをクリックし、[ProcessCPU] を選択します。グラフで、データベース・サーバに割り当てられている CPU あたり 1 秒に 1 ポイント近く ProcessCPU が増加している場合は、CPU が制限要因です。たとえば、2 つの CPU があるデータベース・サーバで、プロセス CPU のカウンタが 10 秒間で 2220 から 2237 に増加した場合、この 10 秒間の CPU の使用量は (2237-2220) / 10s * 100 % = 170% となり、各 CPU は容量の 170% / 2 = 85% で動作していることがわかります。

  • メモリが制限要因であるかどうかの判断   メモリ (バッファ・プール・サイズ) が制限要因になっているかどうかを判断するには、CacheHits と CacheReads データベース統計を確認します。これらの統計がグラフに表示されていない場合は、[統計の追加] ボタンをクリックし、[CacheHits][CacheReads] を選択します。CacheHits が CacheReads の 10% 未満である場合は、バッファ・プールが小さすぎます。この割合が 10 ~ 70% の場合は、バッファ・プールが小さすぎる可能性があります。データベース・サーバのキャッシュ・サイズを大きくしてみてください。割合が 70% を超える場合は、キャッシュ・サイズは適切である可能性があります。この方式は、データベース・サーバが安定した状態で実行中のとき、つまり起動直後ではなく通常の負荷を処理しているときにのみ該当します。

  • I/O 帯域幅が制限要因であるかどうかの判断   I/O 帯域幅が制限要因であるかどうかを判断するには、CurrIO データベース統計を確認します。この統計がグラフに表示されていない場合は、[統計の追加] ボタンをクリックし、[CurrIO] を選択します。この統計値が高く保たれている箇所を探します。グラフの水平部分が長いほど、影響が大きくなります。グラフが、データベース・サーバで使用されている物理ディスク数 + 3 以上の値を保っている場合は、ディスク・システムがデータベース・サーバのアクティビティのレベルに対処できていない可能性があります。

参照