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SQL Anywhere 11.0.1 (日本語) » SQL Anywhere サーバ - SQL の使用法 » SQL のダイアレクトと互換性 » SQL ダイアレクト » Adaptive Server Enterprise のアーキテクチャ

 

管理上の役割

Adaptive Server Enterprise は SQL Anywhere より管理上の役割が充実しています。Adaptive Server Enterprise では、複数のログイン・アカウントに役割を付与でき、1 つのアカウントが複数の役割を処理できますが、独特の役割のセットもあります。

Adaptive Server Enterprise の役割

Adaptive Server Enterprise の独特の役割には次のものがあります。

  • システム管理者   特定のアプリケーションに関連していない一般的な管理タスクを行い、あらゆるデータベース・オブジェクトにアクセスできます。

  • システム・セキュリティ担当者   Adaptive Server Enterprise のセキュリティが問題となるタスクを行いますが、データベース・オブジェクトには特別のパーミッションを持ちません。

  • データベース所有者   自分が所有者であるデータベース内のオブジェクトに対して、完全なパーミッションを持ちます。また、データベースにユーザを追加したり、データベース内でオブジェクトの作成やコマンドの実行を行うパーミッションを他のユーザに付与したりできます。

  • データ定義文   CREATE TABLE や CREATE VIEW などの特定のデータ定義文に対するパーミッションをユーザに与え、ユーザがデータベース・オブジェクトを作成できるようにします。

  • オブジェクト所有者   各データベース・オブジェクトには所有者があり、そのオブジェクトにアクセスするパーミッションを他のユーザに与えることができます。オブジェクトの所有者は、自動的にそのオブジェクトに対するすべてのパーミッションを持ちます。

次に、SQL Anywhere で管理上の役割を持つ、データベース全体に適用されるパーミッションを示します。

  • データベース管理者 (DBA 権限) は、Adaptive Server Enterprise のデータベース所有者のように、所有するデータベース内のすべてのオブジェクト (SYS が所有するオブジェクトは除く) に対して完全なパーミッションを持ち、他のユーザにデータベース内でのオブジェクト作成とコマンド実行のパーミッションを付与できます。デフォルトのデータベース管理者は、ユーザ DBA です。

  • RESOURCE 権限は、ユーザがデータベース内でオブジェクトを作成するのを許可します。これは Adaptive Server Enterprise で個々の CREATE 文にパーミッションを付与する代わりのものです。

  • SQL Anywhere のオブジェクト所有者は、Adaptive Server Enterprise の所有者と同じです。オブジェクト所有者はパーミッションを付与することも含め、そのオブジェクトに関するすべてのパーミッションを自動的に持ちます。

Adaptive Server Enterprise と SQL Anywhere の両方に含まれるデータにスムーズにアクセスするために、適切なパーミッション (SQL Anywhere では RESOURCE、Adaptive Server Enterprise では CREATE 文ごとのパーミッション) を持つユーザ ID をデータベースに作成し、このユーザ ID からオブジェクトを作成してください。同じユーザ ID を両方の環境で使用すると、オブジェクト名と修飾子が 2 つのデータベースで同一になり、互換性のあるアクセスが可能になります。

参照