download_delete_cursor テーブル・イベント

リモート・データベースで削除するローを選択するためのカーソルを定義します。

パラメータ

次の表の説明では、SQL データ型を示します。Java または .NET でスクリプトを作成する場合、適切なデータ型を使用してください。SQL データ型と Java データ型とSQL データ型と .NET データ型を参照してください。

SQL スクリプトでは、名前または疑問符を使用してイベント・パラメータを指定できますが、スクリプト内に名前と疑問符を混在させることはできません。疑問符を使用する場合、パラメータは以下に示す順に指定する必要があり、後続のパラメータが指定されていない場合のみ省略可能です (たとえば、パラメータ 2 を使用する場合は、パラメータ 1 を使用してください)。名前付きパラメータを使用する場合は、パラメータの任意のサブセットを任意の順に指定できます。

SQL スクリプトのパラメータ名	説明	順序
s.last_table_download	TIMESTAMP。テーブルの最後のダウンロード時刻。	1
s.remote_id	VARCHAR(128)。Mobile Link リモート ID。名前付きパラメータを使用している場合のみ、リモート ID を参照できます。	適用不可
s.username	VARCHAR(128)。Mobile Link ユーザ名。	2

デフォルトのアクション

なし

備考

Mobile Link サーバは読み込み専用のカーソルを開き、リモート・データベースにダウンロードして挿入または削除するローのリストを、そのカーソルを使用してフェッチします。このスクリプトには、リモート・データベース内のテーブルから削除されるローのプライマリ・キー値を返す SELECT 文を含めてください。

リモート・データベースのテーブルごとに、download_delete_cursor スクリプトを 1 つ指定できます。

テーブル内の 1 つ以上のローのプライマリ・キー・カラムで download_delete_cursor が NULL の場合、Mobile Link は、リモートにテーブル内のデータをすべて削除するように命令します。テーブルから全ローを削除を参照してください。

統合データベースから削除されたローは、download_delete_cursor イベントにより定義された結果セットには表示されないため、リモート・データベースから自動的に削除されないことに注意してください。リモート・データベースから削除されるローを識別するには、ローを非アクティブとして識別するカラムを統合データベース・テーブルに追加する方法があります。

不要なローのダウンロードを防ぐために、download_delete_cursor スクリプトの WHERE 句に次の行を追加してください。

AND last_modified > '1900/1/1'

Java アプリケーションと .NET アプリケーションの場合、このスクリプトは有効な SQL を返します。

download_delete_cursor で READPAST テーブル・ヒントを使用すると、問題が発生する可能性があります。詳細については、download_cursor イベントを参照してください。

参照

SQL の例

この例は Contact の例から抜粋したもので、Samples\MobiLink\Contact\build_consol.sql にあります。この例は、このユーザが前回データをダウンロードした後に変更があった顧客 (Customer.last_modified >= {ml s.last_table_download}) と、次のいずれかに該当する顧客をリモート・データベースから削除します。

同期中のユーザに属していない顧客 (SalesRep.username != {ml s.username})

統合データベース内で非アクティブのマークが付いている顧客 (Customer.active = 0)

CALL ml_add_table_script(
 'ver1',
 'table1',
 'download_delete_cursor',
 'SELECT cust_id FROM Customer key join SalesRep
  WHERE Customer.last_modified >= {ml s.last_table_download} AND
   ( SalesRep.username != {ml s.username} OR Customer.active = 0 )')

Java の例

次の Mobile Link システム・プロシージャ・コールは、スクリプト・バージョン ver1 を同期するときに、downloadDeleteCursor という Java メソッドを download_delete_cursor イベント用のスクリプトとして登録します。

CALL ml_add_java_table_script(
   'ver1',
   'table1',
   'download_delete_cursor',
   'ExamplePackage.ExampleClass.downloadDeleteCursor' )

次に示すのは、サンプルの Java メソッド downloadDeleteCursor です。このメソッドは、ダウンロード削除カーソル用の SQL を生成する Java メソッドを呼び出します。

public String downloadDeleteCursor( 
  Timestamp ts,
  String user ) {
  return( getDownloadCursor( _curUser, _curTable ) ); 
}

.NET の例

次の Mobile Link システム・プロシージャ・コールは、スクリプト・バージョン ver1 とテーブル table1 を同期するときに、DownloadDeleteCursor という .NET メソッドを download_delete_cursor テーブル・イベント用のスクリプトとして登録します。

CALL ml_add_dnet_table_script(
  'ver1',
  'table1',
  'download_delete_cursor',
  'TestScripts.Test.DownloadDeleteCursor'
)

次に示すのは、サンプルの .NET メソッド DownloadDeleteCursor です。このメソッドは、ダウンロード削除カーソル用の SQL を生成する .NET メソッドを呼び出します。

public string DownloadDeleteCursor(
  DateTime timestamp,
  string user ) {
  return( GetDownloadCursor( _curUser, _curTable ) ); 
}