ファイルベースのダウンロードは、SQL Anywhere リモート・データベースにデータをダウンロードする、もう 1 つの方法です。ダウンロードの内容はファイルとして配布でき、同期の変更をオフラインで配布できます。このため、ファイルを一度作成すれば、多数のリモート・データベースにこのファイルを配布できます。
ファイルベースのダウンロードでは、ダウンロードした同期の変更内容をファイルに保存し、ファイルを転送可能なあらゆる方法を使用して SQL Anywhere リモート・データベースに転送できます。次に例を示します。
衛星マルチキャストでデータをブロードキャストする。
Sybase Afaria を使用して更新を適用する。
ファイルを電子メールまたは FTP でユーザに送信する。
ファイルを送信するユーザを選択します。ファイルベースのダウンロードでは、競合の検出と解決を含め、同期の整合性は完全に保護されます。このファイルにサード・パーティの暗号化を適用することにより、ファイルの安全性を保証できます。
ファイルベースのダウンロードは、統合データベースで大量のデータが変更されるが、リモート・データベースではデータの更新の頻度が低いか、更新がまったく行われない場合に便利です。たとえば、価格リスト、製品リスト、コードのテーブルなどです。
ファイルベースのダウンロードは、ダウンロードされたデータがリモート・データベースで頻繁に更新される場合、またはアップロード専用の同期を頻繁に実行している場合には適していません。このような状況では、ダウンロード・ファイルの適用時に実行される整合性のチェックが原因で、リモート・サイトはダウンロード・ファイルを適用できないことがあります。
現時点では、ファイルベースのダウンロードは SQL Anywhere リモート・データベースでのみ使用可能です。
ほとんどの場合、ファイルベースのダウンロードにはダウンロード専用のパブリケーションを使用する必要があります。通常のパブリケーションは、ファイルベースのダウンロードの実行と同じパブリケーションを使用してアップロードを実行する必要がある場合にかぎり使用してください。
ダウンロード専用のパブリケーションを参照してください。
通常のパブリケーションを使用する場合は、リモート・データベースを更新する手段として、ファイルベースのダウンロードのみを使用することはできません。この場合でも、完全な同期またはアップロード専用の同期を定期的に実行する必要があります。完全な同期またはアップロード専用の同期は、ログ・オフセットを進めたり、ログ・ファイルを保守したりするために必要です。こうしないと、ログ・ファイルのサイズが大きくなり、同期処理に時間がかかるようになります。また、完全な同期ではエラーからのリカバリが必要になることもあります。
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