Mobile Link は、1 つまたは複数の中央のデータ・ソースと断続的に接続する多数のリモート・アプリケーション間でデータを同期するように設計されています。基本的な Mobile Link アプリケーションでは、リモート・クライアントは SQL Anywhere または Ultra Light のデータベースで、中央のデータ・ソースはサポートされている ODBC 準拠のリレーショナル・データベースのいずれかです。Mobile Link サーバ API を使用してこのアーキテクチャを拡張すると、サーバ側の同期先の制限を事実上なくすことができます。
すべての Mobile Link アプリケーションで、Mobile Link サーバが同期処理の主要要素です。通常は、Mobile Link リモート・サイトで Mobile Link サーバへの接続を開くと、同期が開始されます。同期中に、リモート・サイト側の Mobile Link クライアントは、前回の同期後にリモート・データベースに対して行われたデータベースの変更をアップロードできます。Mobile Link サーバは、このデータを受信すると、統合データベースを更新し、変更内容を統合データベースからリモート・データベースにダウンロードできます。
Mobile Link アプリケーションの開発を始める最も簡単な方法は、同期モデル作成ウィザードを使用することです。このウィザードを使用すると、以下で説明している手順の大部分がウィザードにより処理されます。Mobile Link のモデルの概要を参照してください。
ただし、Mobile Link モデルを使用する場合でも、Mobile Link 同期の処理とコンポーネントは理解しておく必要があります。
統合データベースを設定します。
データベースに対して設定スクリプトを実行し、Mobile Link 同期に必要なシステム・オブジェクトを追加します。または、これらのオブジェクトを格納するためのシステム・データベースを別途作成します。
Mobile Link 統合データベースを参照してください。
リモート・データベースを設定します。
リモート・データベースとしては SQL Anywhere と Ultra Light のどちらも使用できます。また、両方を組み合わせて使用することもできます。
リモート・データベースで Mobile Link ユーザを作成します。Mobile Link ユーザを参照してください。
SQL Anywhere のリモート・データベースでアップロードを特定するには、パブリケーションとサブスクリプションを作成します。データのパブリッシュを参照してください。
Ultra Light のリモート・データベースでアップロードを特定するには、パブリケーションを作成します。Ultra Light のパブリケーションを参照してください。
アップロードの適用形式を特定するには、サーバ同期論理を作成します。同期スクリプトの概要を参照してください。
前回のダウンロード以降に変更されたデータをダウンロードするには、タイムスタンプ・ベースの同期を設定します。タイムスタンプベースのダウンロードを参照してください。
Mobile Link サーバを起動します。Mobile Link サーバを参照してください。
クライアントの同期を開始します。
SQL Anywhere リモート・データベースの詳細については、同期の開始を参照してください。
Ultra Light リモート・データベースの詳細については、Ultra Light での同期の設計を参照してください。
Mobile Link には、Mobile Link 機能を確かめるために調べたり実行したりできるサンプルが数多く用意されています。Mobile Link のサンプルは、製品とともに samples-dir\MobiLink にインストールされます(samples-dir の場所については、サンプル・ディレクトリを参照してください)。
Mobile Link のコード・サンプルは、 http://www.sybase.com/detail?id=1058600#319 にあります。
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