Mobile Link クライアントが同期を開始すると、複数の同期イベントが発生します。同期イベントが発生すると、Mobile Link はその同期イベントに対応するスクリプトを探します。このスクリプトには、実行する作業の詳細を示す指示が含まれています。イベント用のスクリプトが定義され、Mobile Link システム・テーブルに格納されている場合は、そのスクリプトが呼び出されます。
イベントに関連するスクリプトが作成されている場合、イベントの発生時に Mobile Link サーバがそのスクリプトを実行します。スクリプトが存在しなければ、次の順位のイベントが発生します。
同期モデル作成ウィザードを使用して Mobile Link アプリケーションを作成すると、必要な Mobile Link のスクリプトがすべて自動的に作成されます。ただし、デフォルトのスクリプトをカスタマイズしたり、新しいスクリプトを作成することもできます。
テーブルに対する一般的なアップロード・スクリプトを以下に示します。最初のイベント upload_insert は、upload_insert スクリプトの実行をトリガします。このスクリプトにより、emp_id カラムと emp_name カラムのすべての変更が emp テーブルに挿入されます。upload_delete スクリプトと upload_update スクリプトは、emp テーブルでの削除と更新アクションに対して同様の機能を実行します。
イベント | スクリプトの内容例 | ||
---|---|---|---|
upload_insert |
|
||
upload_delete |
|
||
upload_update |
|
ダウンロード・スクリプトはカーソルを使用します。次に、download_cursor スクリプトの例を示します。
SELECT order_id, cust_id FROM ULOrder WHERE last_modified >= {ml s.last_table_download} AND emp_name = {ml r.emp_id} |
イベントとスクリプトの詳細については、次の項を参照してください。
統合データベースのネイティブ SQL ダイアレクトを使用するか、Java または .NET の同期論理を使用して、スクリプトを記述できます。Java と .NET の同期論理を使用すると、Mobile Link サーバによって呼び出されるコードを記述して、データベースへの接続、変数の操作、アップロードされたロー・ハンドリングの直接操作、またはダウンロードへのロー・ハンドリングの追加が可能です。同期の要件に適したクラスとメソッドを持つ Mobile Link サーバ API (Java 用と .NET 用) があります。
サーバ側の同期論理の作成オプションを参照してください。
RDBMS 依存のスクリプト記述については、Mobile Link 統合データベースを参照してください。
SQL スクリプトは統合データベースの Mobile Link システム・テーブルに格納されます。Mobile Link サーバ API を使用して記述されたスクリプトの場合は、完全に修飾されたメソッド名をスクリプトとして格納します。スクリプトを統合データベースに追加する方法は複数あります。
同期モデル作成ウィザードを使用する場合は、プロジェクトを展開するときにスクリプトが Mobile Link システム・テーブルに格納されます。
統合データベースを設定するときにインストールされたストアド・プロシージャを使用して、スクリプトを手動でシステム・テーブルに追加できます。
Sybase Central を使用して、スクリプトをシステム・テーブルに手動で追加できます。
スクリプトの追加と削除を参照してください。
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