次の図は、簡単な QAnywhere メッセージングの設定を表したものです。わかりやすくするため、クライアントを 1 つだけにしています。ただし、典型的なシナリオでは複数のクライアントが存在し、サーバ・メッセージ・ストアによってそれらの間でメッセージが転送されます。
このアーキテクチャは、以下のコンポーネントで構成されています。
サーバ・メッセージ・ストア サーバ側ではメッセージがリレーショナル・データベースに格納されます。データベースは Mobile Link 統合データベースとして設定する必要があります。サポートされている統合データベースであればいずれのデータベースでもかまいません。
クライアント・メッセージ・ストア 各クライアントのメッセージはリレーショナル・データベースに格納されます。QAnywhere では、SQL Anywhere データベースと Ultra Light データベースをサポートしています。データ同期アプリケーションには、SQL Anywhere データベースを推奨します。メッセージの格納と転送専用のアプリケーションには、Ultra Light データベースを推奨します。
QAnywhere サーバ QAnywhere サーバは、メッセージングが有効になっている Mobile Link サーバです。Mobile Link 同期は、QAnywhere クライアントと QAnywhere サーバの間で、メッセージの転送や追跡のための手段として使用されます。Mobile Link は、セキュリティ、認証、暗号化、柔軟性を実現します。また、Mobile Link が使用されている場合、メッセージングとデータ同期を組み合わせることができます。
QAnywhere サーバを起動するには、-m オプションを指定して Mobile Link サーバを起動します。有効な Mobile Link での QAnywhere の起動を参照してください。
QAnywhere Agent QAnywhere Agent は、クライアント側のメッセージ送信を管理します。この処理は QAnywhere クライアント・アプリケーションから独立しています。
QAnywhere Agent の起動を参照してください。
QAnywhere クライアント・アプリケーション QAnywhere C++、Java、または .NET API を使用して作成されたアプリケーションから、メッセージを送受信するためのメソッドが呼び出されます。クライアント・アプリケーションで使用される基本オブジェクトは QAManager です。
QAnywhere クライアント・アプリケーションの作成を参照してください。
メッセージの送信と受信は、QAnywhere クライアントによって開始されます。サーバ側のメッセージは、クライアントがメッセージ転送を開始するまで取り出されません。QAnywhere クライアントは、「ポリシー」に基づいて、メッセージ転送を実行するタイミングを決定します。ポリシーには、オン・デマンド、自動、スケジュール設定、カスタムがあります。オン・デマンド・ポリシーでは、ユーザがメッセージ転送を制御できます。自動ポリシーでは、クライアントとの間でメッセージの配信準備が行われるたびにメッセージの転送が開始されます。カスタム・ポリシーでは、転送ルールを使用してメッセージ転送に詳細な制御を追加します。
クライアントにメッセージを転送するタイミングの決定を参照してください。
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