QAnywhere アプリケーションは、フェールオーバ・メカニズムを使用するように設定できます。フェールオーバ・メカニズムを使用すると、Mobile Link サーバで障害が発生しても代替サーバを使用できます。フェールオーバをサポートするには、各 QAnywhere Agent を起動するときに、Mobile Link サーバのリストを指定する必要があります。リストの先頭に指定された Mobile Link サーバがプライマリ・サーバになります。残りのサーバは代替サーバになります。
たとえば、リモート・デバイス上で次のコマンドを実行すると、1 台のプライマリ・サーバと 1 台の代替サーバが存在する QAnywhere Agent が起動されます。
qaagent -x tcpip(host=ml1.ianywhere.com) -x tcpip(host=ml2.ianywhere.com) |
QAnywhere Agent ごとに異なるプライマリ・サーバを指定できます。
次の図に、複数の Mobile Link サーバと複数の QAnywhere Agent を使用したフェールオーバ構成を示します。複数のクライアント・メッセージ・ストアが存在する一方で、Mobile Link サーバはいずれも同一のサーバ側メッセージ・ストアに接続されています。
この構成には次のような特徴があります。
メッセージ転送が発生すると、QAnywhere Agent が接続されているサーバに関係なく、サーバ・メッセージ・ストア内のすべてのメッセージがクライアント・メッセージ・ストアに配信される。
Push 通知は、QAnywhere Agent がプライマリ・サーバに接続されているときだけ、その QAnywhere Agent に送信される。
単一障害点 (Single-Point-of-Failure) が存在する。サーバ・メッセージ・ストアが存在するコンピュータが使用できなくなると、メッセージを転送できない。
フェールオーバ Mobile Link サーバが設定されている場合、デフォルトでは、プライマリ・サーバへの接続で障害が発生するとすぐに QAnywhere Agent は代替サーバへの接続を試行します。このデフォルト動作を変更するには、QAnywhere Agent の -fr オプションを使用します。-fr オプションを指定すると、QAnywhere Agent は代替サーバに接続する前に、プライマリ・サーバへの接続を再試行します。再試行の回数も指定できます。-fd オプションを併せて使用することで、プライマリ・サーバへの接続試行の間隔も指定できます。
-fr オプションと -fd オプションが適用されるのは、プライマリ・サーバだけです。指定された回数だけ再試行してもプライマリ・サーバに接続できない場合、QAnywhere Agent は代替サーバへの接続を試行します。各代替サーバへの接続は 1 回のみ試行されます。代替サーバへの接続が確立できない場合は、エラーが発行されます。
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