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SQL Anywhere 11.0.1 (日本語) » SQL Anywhere 11 - 変更点とアップグレード » バージョン 9.0.0 の新機能 » バージョン 9.0 での動作の変更

 

Adaptive Server Anywhere の動作の変更

ここでは、これまでのバージョンとは異なる動作をリストにして説明します。

  • データベース内の Java オブジェクトのサポート終了   Java オブジェクトとしてのデータの保存はサポートされなくなりました。Java ストアド・プロシージャは引き続きサポートされます。

    SQL Anywhere での Java サポートを参照してください。

  • Windows 環境用の新しいギリシャ語照合の追加   以前のバージョンに OEM/DOS 文字セットのギリシャ語照合はありましたが、Windows 用のギリシャ語照合 1253ELL が新しく追加されました。ギリシャ語の Windows 環境でデータベースを新しく作成する場合、照合を指定しないと、1253ELL が自動的に選択されます。

    サポートされている照合と代替照合を参照してください。

  • 新しい接続制限   データベース・サーバは、接続制限より 1 つ余分に DBA 接続を許可します。これは、意図的なサービス拒否や不用意なサービス拒否があった場合に、接続してそれらの接続を切断できるようにするためです。

    -gm サーバ・オプションを参照してください。

  • 単一のプロセッサに限定されたパーソナル・データベース・サーバ   ソフトウェアの以前のバージョンでは、パーソナル・データベース・サーバは、要求を処理するために最大 2 つの CPU を使用していました。現在、パーソナル・サーバは単一のプロセッサに限定されています。

  • FROM 句で指定されているテーブル式への参照を、ネストしている外部ジョインの ON 句の中で使用できる   以前のリリースでは、ON 句内の外部参照が可能でした。現在のリリースでは、このような外部参照を LATERAL キーワードで指定する必要があります。このような制限を課すことで外部参照であることが明白になり、SQL/99 規格にも準拠します。

    次のクエリは、LATERAL キーワードを使用せずに外部参照 (強調表示されている部分) を指定しているため、現在のバージョンでは正しくありません。

    SELECT *
    FROM T1, 
       T2 LEFT OUTER JOIN 
          ( T3 LEFT OUTER JOIN T4 ON T1.col1 = T2.col2 ) 
       ON T1.col2 = T2.col2

    FROM 句を参照してください。

  • 非修飾テーブル参照に一致するものが複数ある場合、構文エラーとして報告される   以前のリリースでは、所有者名の指定がないテーブルへの参照 (非修飾テーブル参照) がクエリに含まれていて、そのテーブルの可能性があるものが複数ある場合、最初に見つかったものが使用されていました。現在のリリースでは、非修飾テーブル参照はエラーになります。

    テーブル名 '%1' はあいまいです。を参照してください。

  • NULL エスケープ文字を含む LIKE 演算子は NULL に評価される   NULL エスケープ文字を含む LIKE 演算子は NULL に評価されます。以前のリリースでは、NULL エスケープ文字を含む LIKE 演算子は、エスケープ文字がないものとして評価されていました。新しい動作は ISO/ANSI 規格に一致します。

  • プロパティと統計値の削除   ServerIdleWaits データベース・プロパティ、TaskSwitch 接続プロパティ、CurrTaskSwitch 接続プロパティが削除されました。また、各プロパティに対応するパフォーマンス・モニタ統計値の Context Switches、Server Idle Waits/sec、Request Queue Waits/sec も削除されました。

  • INSERT/UPDATE/DELETE 実行時のカラム統計値の更新   INSERT 文、UPDATE 文、または DELETE 文を実行して大量のデータが変更された場合、統計値が更新されるようになりました。

  • リカバリ時には統計値が更新されない   リカバリ時、または単純な DELETE 文や UPDATE 文の実行時には、統計値は更新されなくなりました。単純な文とは、最適化されず、サーバが直接実行する文です。

  • 正しいデータ型で表示されるヒストグラム範囲   sa_get_histogram() システム・プロシージャとヒストグラム [dbhist] ユーティリティは、これまではハッシュ値で出力範囲を表示していました。現在のバージョンでは、出力されるヒストグラムの範囲は対応するカラム内のデータに一致し、正しいデータ型で表示されます。

    ヒストグラム・ユーティリティ (dbhist)sa_get_histogram システム・プロシージャを参照してください。

  • リモート・データベースあたり 1 人の統合ユーザのみ可能   同じリモート・データベースに複数の統合ユーザを定義できなくなりました。

    GRANT CONSOLIDATE 文 [SQL Remote]またはREVOKE CONSOLIDATE 文 [SQL Remote]を参照してください。

  • 明示的に指定されていない場合、CommLinks 接続パラメータは共有メモリを使用する   CommLinks 接続パラメータが指定されていない接続は、常に共有メモリを介して接続を試みるようになりました。

    CommLinks 接続パラメータ [LINKS]を参照してください。

  • CommLinks 接続パラメータは、常に共有メモリ・プロトコルを最初に試行する   CommLinks=all を指定すると、常に共有メモリ・プロトコルを使用して接続が試行され、その後に別のプロトコルを使用して接続が試行されます。

    CommLinks 接続パラメータ [LINKS]を参照してください。

  • 接続エラーによるプロセスの中止   以前のバージョンでは、接続が確立されるまで、CommLinks 接続パラメータにリストされている接続プロトコルが 1 つずつ試行されました。現在のバージョンでは、プロセスの最中に接続エラーが発生すると、リストされているプロトコルがすべて試行されたかどうかにかかわらず、接続プロセスが即時に中止されます。

    CommLinks 接続パラメータ [LINKS]を参照してください。

  • prevent_article_pkey_update のデフォルト値の変更   プライマリ・キー値の更新を回避するために、prevent_article_pkey_update データベース・オプションのデフォルト値が On に変更されました。新しいデフォルト設定によって、パブリケーションに含まれるプライマリ・キーにおける、プライマリ・キーの更新は認められません。値を OFF に設定することで、この機能を無効にできます。

    prevent_article_pkey_update オプション [データベース] [Mobile Link クライアント]を参照してください。

  • 非確定として扱われる関数   RAND 関数、NEWID 関数、GET_IDENTITY 関数は、非確定として扱われます。この結果、これらの関数はクエリの実行時にキャッシュされません。

    詳細については、関数のキャッシュを参照してください。

  • パフォーマンス・メッセージにデータベース名を表示   エンジン・パフォーマンス・アドバイス・メッセージにデータベース名が表示されるようになりました。これは、複数のデータベースを実行しているときに特に便利です。また、Note という文字列で始まるメッセージは、これがアドバイス・メッセージであることを表します。

  • Adaptive Server Anywhere バージョン 9.0.0 以前を使用している NetWare クライアントはアップグレードが必要   Adaptive Server Anywhere における NetWare サポートの強化の結果、Adaptive Server Anywhere バージョン 9.0.0 以前を使用している NetWare クライアントは、特定の EBF をインストールしていないかぎり、共有メモリを使用して 9.0.0 サーバに接続できません。7.0.4.3400、8.0.0.2358、8.0.1.3088、8.0.2.4095 より前のビルド番号のクライアントは、どれも 9.x サーバを検出できません。

  • ALTER DATABASE CALIBRATE の構文の変更   ALTER DATABASE CALIBRATE TEMPORARY DBSPACE の構文が、他の類似の文の構文に合わせて、ALTER DATABASE CALIBRATE DBSPACE TEMPORARY に変更されました。

    ALTER DATABASE 文を参照してください。

  • 積極的に行われる動的キャッシュ・サイズ決定   新しいデータベースを起動した後、またはファイルのサイズがきわめて大きくなった場合に、動的キャッシュ・サイズ決定が積極的に行われてキャッシュのサイズを変更します。この変更が加えられる前は、最高でも 1 分間に 1 回だけ統計値がサンプリングされ、キャッシュのサイズが変更されていました。現在のバージョンでは、データベースを起動した後、またはファイルがきわめて大きくなった場合に、5 秒から 30 秒ごとに統計値がサンプリングされ、キャッシュのサイズが変更されます。

    パフォーマンス向上のためのキャッシュの使用を参照してください。

  • インタフェースとメッセージの言語の決定   ASLANG と ASCHARSET という 2 つの環境変数が、インタフェース (Sybase Central や Interactive SQL) とメッセージで使用される言語を制御します。ASLANG は言語を指定し、ASCHARSET は文字セットを指定します。

    SALANG 環境変数またはSACHARSET 環境変数を参照してください。

  • 返されるローが rowcount 設定で制限される   rowcount 設定によって、カーソルが返す先頭からのローが制限されます。現在のバージョンでは、絶対フェッチを使用して結果の先頭に移動できなくなりました。

    このような動作が必要な場合は、TOP N / START AT という新しい機能を使用することで、その動作を実現できます。

    SortTopN アルゴリズム (SrtN)を参照してください。

廃止予定機能とサポート終了機能

Adaptive Server Anywhere -d サーバ・オプションのサポート終了   Adaptive Server Anywhere の NetWare サポートが強化された結果、-d サーバ・オプションはサポートを終了しました。

NetWare 4.x のサポート終了   Adaptive Server Anywhere の NetWare サポートが強化された結果、Adaptive Server Anywhere は、NetWare バージョン 5.1 SP6 以上、またはバージョン 6.0 SP3 以上でのみ動作します。適切なサービス・パックをインストールしてください。適切なサービス・パックがインストールされていないと、Adaptive Server Anywhere サーバからエラー・メッセージが表示されます。

SQLLOCALE 環境変数のサポート終了   SQLLOCALE 環境変数に代わって、ASLANG と ASCHARSET という 2 つの新しい環境変数が使用されるようになりました。

バージョン 9.0 での動作の変更を参照してください。