この項では、Adaptive Server Anywhere バージョン 8.0.1 の新機能について説明します。新機能について主要なものからそうでないものまですべてを示し、各機能の詳細についての参照先も記述しています。
テーブル・ページに予約する領域の指定 テーブル・ページで予約領域にする空き領域の割合を指定すると、テーブルの断片化を減らすことができます。
詳細については、テーブルの断片化削減とALTER TABLE 文を参照してください。
このリリースより前に作成されたデータベースに対して割り付ける領域の割合を指定するには、データベースをアンロードして再ロードすることによってそのデータベースのファイル・フォーマットをアップグレードする必要があります。
新しいシステム・テーブル 2 つの新しいシステム・テーブル SYSATTRIBUTE と SYSATTRIBUTENAME が追加されました。
詳細については、ISYSATTRIBUTE システム・テーブルとISYSATTRIBUTENAME システム・テーブルを参照してください。
sa_disk_free_space システム・プロシージャ このプロシージャを使用すると、DB 領域、テンポラリ・ファイル、トランザクション・ログ、トランザクション・ログ・ミラーで使用可能な領域を決定できます。
詳細については、sa_disk_free_space システム・プロシージャを参照してください。
sa_flush_statistics システム・プロシージャ データベース管理者は、このプロシージャを使用することで、データベース・サーバのキャッシュのみに存在するコスト・モデル統計情報を確実にフラッシュできます。
詳細については、sa_flush_statistics システム・プロシージャを参照してください。
サーバのメッセージ・ウィンドウの内容を取得する新しい方法 データベース・サーバ・メッセージ・ウィンドウから情報を返す新しいシステム・プロシージャと新しい 3 つのプロパティが用意されました。
ANSI 以外の文と等価な ANSI 文の確定 REWRITE 関数は、新しい引数 ANSI を受け付けるようになりました。これにより、REWRITE 関数は SELECT 文、UPDATE 文、または DELETE 文に対して等価な ANSI 文を返します。
詳細については、REWRITE 関数 [その他] を参照してください。
UPDATE 文が変数への代入を許可 UPDATE 文の SET 句は、テーブルの更新だけでなく、変数への値の代入にも使用できるようになりました。この機能は、Adaptive Server Enterprise と互換性があります。
詳細については、UPDATE 文を参照してください。
オートインクリメントの代替手段 GET_IDENTITY 関数は、オートインクリメント・カラムへの ID 番号割り付けの代替手段として提供されます。
詳細については、GET_IDENTITY 関数 [その他] を参照してください。
識別子を角カッコで区切る 識別子は、角カッコで区切ることができます。角カッコは、quoted_identifier オプションの設定に関わらず、どのような場合でも使用できます。
詳細については、識別子を参照してください。
FROM 句での独立性レベルの設定 WITH table-hint 引数を使用すると、特定の SELECT 文、UPDATE 文、または DELETE 文に対してテーブルまたはビューのロック方法を指定できます。
詳細については、FROM 句を参照してください。
データベース移行ウィザード データベース移行ウィザードを使用すると、Sybase Central から Adaptive Server Anywhere データベースにリモート・テーブルをマイグレートできます。
ターゲット・データベースがバージョン 8.0.0 またはそれよりも前の場合、外部キーはマイグレートできません。外部キーをマイグレートするには、ターゲット・データベースをアンロードして再ロードすることにより、データベースのファイル・フォーマットをアップグレードする必要があります。
詳細については、SQL Anywhere へのデータベースの移行を参照してください。
Sybase Central からのバージョン 5.x または 6.x のデータベースのアンロード Sybase Central では、バージョン 5.x または 6.x のデータベースに接続し、データベース・アンロード・ウィザードを使用してデータベース・ファイル・フォーマットをアップグレードできるようになりました。これを行うには、バージョン 8.0.0 以降のサーバ上でデータベースを実行する必要があります。
データベース・アップグレード・ウィザードでのデータベースのバックアップとシャットダウン Sybase Central のデータベース・アップグレード・ウィザードを使用して、メインのデータベース・ファイル、トランザクション・ログ、DB 領域など、すべてのデータベース・ファイルをバックアップできるようになりました。このウィザードでは、アップグレードの完了時にデータベースをシャットダウンすることもできます。
sa_migrate の強化 sa_migrate プロシージャにはオプションの引数 migrate_fkeys が追加されています。この引数でリモート・データベースからテーブルをマイグレートするときに、外部キー・マッピングをマイグレートするかどうかを指定できます。これまでのリリースでは、sa_migrate プロシージャを使用すると、外部キー・マッピングは常にマイグレートされていました。
詳細については、sa_migrate システム・プロシージャを参照してください。
このリリースより前に作成されたデータベースでこの機能を使用するには、データベースをアンロードして再ロードすることによってそのデータベースのファイル・フォーマットをアップグレードする必要があります。
新しい sort_collation データベース・オプション sort_collation データベース・オプションを使用すると、ORDER BY 式に対して SORTKEY 関数が暗黙的に使用されます。このオプションの値を、有効な照合名または照合 ID に設定すると、ORDER BY 句の文字列式は、SORTKEY 関数が呼び出されたものとして扱われます。
詳細については、sort_collation オプション [データベース]を参照してください。
IP アドレス/ポートを使用してサーバに接続 VerifyServerName=NO プロトコル・オプションを使用すると、IP アドレスかポートさえ分かっていれば、サーバ名の検証を行わずに Adaptive Server Anywhere クライアントから Adaptive Server Anywhere サーバに接続できます。VerifyServerName パラメータは、DoBroadcast=NONE を指定した場合にのみ使用します。
詳細については、VerifyServerName プロトコル・オプション [VERIFY]を参照してください。
新しい LocalOnly プロトコル・オプションによるブロードキャストの管理 LocalOnly プロトコル・オプションを使用すると、ローカル・コンピュータ上のサーバ (存在する場合) のみに接続できます。LocalOnly=YES を設定すると、サーバから他のコンピュータへのブロードキャスト応答が無視された場合を除き、通常のブロードキャスト・メカニズムが使用されます。
詳細については、LocalOnly プロトコル・オプション [LOCAL] を参照してください。
カーソルの固定に使用するキャッシュの割合の指定 pinned_cursor_percent_of_cache オプションを使用すると、カーソルを固定するために使用するキャッシュの割合を指定できます。この制限値を低く設定するとメモリが少ない環境のパフォーマンスが向上します。
詳細については、pinned_cursor_percent_of_cache オプション [データベース]を参照してください。
データベース・ファイルとログ・ファイルの断片化をモニタ DBFileFragments と LogFileFragments データベース・プロパティを使用すると、ファイルの断片化をモニタできます。通常、トランザクション・ログ・ファイルの断片化は大きな問題にはなりませんが、データベース・ファイルの断片化はパフォーマンス低下の原因となることがあるので、その場合にはディスク断片化解除ユーティリティを使用してください。
詳細については、データベース・プロパティを参照してください。
新しい接続プロパティ 2 つの接続プロパティが新しく追加されました。LivenessTimeout は接続の活性タイムアウト、IdleTimeout は接続のアイドル・タイムアウトをそれぞれ返します。
詳細については、接続プロパティを参照してください。
新しいサーバ・プロパティ 新しい IdleTimeout サーバ・プロパティは、デフォルトのアイドル・タイムアウト値を返します。
詳細については、データベース・サーバ・プロパティを参照してください。
非決定的関数 基本データを修正する関数、またはクエリの実行中に変更される可能性のある基本データに依存する関数を NOT DETERMINISTIC と宣言できます。このように宣言された関数は、クエリ実行中に呼び出されるたびに再評価されます。このように宣言されない関数では、パフォーマンス向上のために関数の値がキャッシュされ、再利用されます。
詳細については、CREATE FUNCTION 文 [Web サービス]を参照してください。
バックアップで、すべてのトランザクションが完了するのを待つ デフォルトで、BACKUP 文では、開いているトランザクションが完了するのを待たずに、トランザクション・ログ名の変更やトランザクション・ログのトランケートが行われます。WAIT AFTER END 句を指定すると、バックアップに含まれるすべてのトランザクションを確実に完了できるようになりました。
詳細については、BACKUP 文を参照してください。
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