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SQL Anywhere 11.0.1 (日本語) » Ultra Light データベース管理とリファレンス » Mobile Link クライアントとしての Ultra Light » Ultra Light クライアント

 

Mobile Link ファイル転送の使用

M-Business Anywhere を除くすべての Ultra Light ライブラリで、Mobile Link サーバからのファイル転送がサポートされています。M-Business Anywhere には、ファイルの配備または転送の独自のメカニズム (「チャネル同期」) があるので、この機能は必要ありません。

その他のすべての API については、次の場合に Mobile Link のファイル転送メカニズムを使用します。

  • 特にセキュリティ対策に企業のファイアウォールを使用していて、複数のファイルを複数のデバイスに配備する必要がある場合。Mobile Link は、企業のファイアウォールを介して同期を処理するように設定済みなので、MLFileTransfer メカニズムにより、アップグレードや他のタイプのファイル転送のためのデバイスのプロビジョニングが非常に便利になります。

  • 特定の Mobile Link ユーザ ID を対象とするファイルがある場合。必要なユーザ ID ごとに、Mobile Link サーバで 1 つまたは複数のユーザ固有のディレクトリを作成する必要があります。ファイルのバージョンが 1 つだけの場合は、デフォルトのディレクトリを使用できます。

ファイル転送のしくみ

Mobile Link から開始する 2 種類のファイル転送方法のどちらかを使用して、ファイルをデバイスにダウンロードできます。デスクトップ転送用の mlfiletransfer ユーティリティを実行する方法か、使用する API に適切な関数を呼び出して Ultra Light アプリケーションをコーディングする方法です。どちらの方法でも次の処理が必要です。

  1. 転送先を指定します。

    デスクトップから mlfiletransfer ユーティリティを使用するか、API に適切な関数を使用するかに関係なく、転送先のデバイスまたはデスクトップ・コンピュータにあるファイルのローカル・パスとファイル名を設定する必要があります。アプリケーションで、またはエンド・ユーザがこの情報を指定しなかった場合、ファイルは転送元のファイル名で現在のディレクトリに保存されます。

    ターゲットの転送先ディレクトリは、次のようにデバイスのオペレーティング・システムによって異なります。

    • Palm OS では、転送先が外部記憶メディアの場合は、ローカル・パスの前に vfs: を付ける必要があります。

      転送先が NULL の場合、mlfiletransfer では、ダウンロードする必要があるファイルが、デバイスのレコード・ストアへの Palm のレコード・データベース (*.pdb ファイル) であると見なされます。

      ファイル名は、Symbian OS のファイルの命名規則に従っている必要があります。Palm OSを参照してください。

    • Windows Mobile では、転送先が NULL の場合、ファイルはルート・ディレクトリ (\) に格納されます。

      ファイル名は、Windows Mobile のファイルの命名規則に従っている必要があります。Windows Mobileを参照してください。

    • デスクトップ・コンピュータでは、転送先が NULL の場合、ファイルは現在のディレクトリに格納されます。

      ファイル名は、デスクトップ・システムのファイルの命名規則に従っている必要があります。Windows デスクトップを参照してください。

  2. ユーザが識別され、正しいファイルがダウンロードされるように、ユーザ認証を設定します。

    このユーザ名とパスワードは他のデータベース・ユーザ ID やパスワードとは別のもので、アプリケーションを Mobile Link サーバに対して識別し、認証するために使用されます。

  3. 使用するストリーム・タイプを設定し、必要なストリームのパラメータを定義します。このパラメータは、Ultra Light で Mobile Link 同期用にサポートされているパラメータと同じです。Ultra Light 同期パラメータとネットワーク・プロトコル・オプションを参照してください。

    ほとんどの同期ストリームでは、Mobile Link サーバのアドレスを識別したり、その他の動作を制御したりするパラメータが必要です。ストリーム・タイプを、プラットフォームに適さない無効な値に設定すると、ストリーム・タイプは TCP/IP に設定されます。

  4. 転送メカニズムに必要な動作を指定します。

    たとえば、転送先にファイルが既に存在し、変更されていない場合でも、ダウンロードを強制したり、部分的なダウンロードを再開したりするようにプロパティを設定できます。また、ダウンロードの進行状況をモニタし、レポートするかどうかも設定できます。

  5. Mobile Link サーバが実行中であり、-ftr オプションを指定して起動されたことを確認します。

  6. 転送を開始し、必要な場合はダウンロードの進行状況をモニタします。

    ダウンロードの進行状況を表示することで、ユーザはダウンロードをキャンセルし、後で再開できます。

参照