Ultra Light にカスタムの同期のサポートを追加するには、次の 3 つの作業を行います。
複数のリモート・クライアントを含む同期モデル内でプライマリ・キーの一意性を維持する。 必須。同期システムでは、プライマリ・キーは、異なるデータベース (リモートと統合) 内の同じローを識別する唯一の方法であり、競合を検出する唯一の方法です。したがって、複数のクライアントがある場合は、以下の規則に従う必要があります。
ユニークなプライマリ・キーの管理とUltra Light でのプライマリ・キーの一意性を参照してください。
小数データが失われないようにデータ・カラムを設定する。 SQL Anywhere 統合データベースの場合は、これは問題ではありません。ただし、Oracle などのデータベースでは、互換性の問題を考慮する必要がある場合があります。たとえば、Ultra Light と Oracle のデータベースでは、タイムスタンプ精度が同じである必要があります。また、Oracle データベースに TIMESTAMP を追加して、Ultra Light リモート・データベースから統合データベースにデータをアップロードするときに秒の小数点以下のデータが失われないようにする必要があります。Oracle 統合データベースとUltra Light precision 作成パラメータを参照してください。
統合データベースにアップロードするデータ・サブセットを指定する。 オプション。デフォルトですべてのデータを同期しない場合にのみ行います。同期するデータを指定するには、1 つまたは複数のサブセット方法を使用します。Ultra Light での同期の設計を参照してください。
たとえば、優先度の高いデータのパブリケーションを作成することができます。ユーザは高速無線ネットワークを経由してこのデータを同期できます。無線ネットワークには使用コストがかかるので、このコストは、業務に必要なものに制限する必要があります。緊急でないデータは後でクレードルから同期できます。
Ultra Light アプリケーションから同期を初期化し、セッションに関するパラメータを指定する。 必須。同期のプログラミング時には、セッションの設定を行ってから、同期操作を初期化します。
セッションの設定を行うには、同期の通信ストリーム (ネットワーク・プロトコル) とそのストリームのパラメータを選択し、同期スクリプトのバージョンを設定し、Mobile Link ユーザを割り当てます。ただし、ほかにも設定できるパラメータがあります。たとえば、upload_only パラメータと download_only パラメータを使用して同期の方向をデフォルトの双方向から一方向に変更できます。Ultra Light アプリケーションへの同期の追加を参照してください。
その他の重要な同期の動作は、Mobile Link 同期スクリプトで制御します。各 Mobile Link リモート・データベースは、異なるデータのサブセットを統合データベース内に持つことができるので、複数のスクリプトが必要です。
これらのコードを以下に示します。
Ultra Light リモート・データベース内のテーブルに更新としてダウンロードするデータ
リモート・データベースからアップロードされた変更内容に必要な処理
つまり、自分専用の同期スクリプトを作成して、適切な方法でリモート・データベース間でデータを「分割」できます。
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