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SQL Anywhere 11.0.1 (日本語) » Ultra Light データベース管理とリファレンス » Ultra Light データベースの使用 » Ultra Light のパフォーマンスと最適化

 

データベースの暗号化と難読化によるパフォーマンスへの影響

データベースを暗号化すると、Ultra Light に格納される情報のセキュリティを強化できます。ただし、これによってオーバヘッドが 5 ~ 10% 増えるためパフォーマンスが低下することに注意してください。パフォーマンスにどの程度影響するかは、キャッシュのサイズによって異なります。キャッシュがきわめて小さい場合は、暗号化によって著しいオーバヘッドが加わる可能性があります。一方、キャッシュが十分に確保されていれば、まったく違いを感じない場合もあります。シナリオに最適なキャッシュ・サイズを決めるには、ベンチマーク・テストを実行してデータベースのパフォーマンスをグラフで表します。

キャッシュにストレスをかける

さまざまなキャッシュ・サイズでベンチマーク・テストを実行し、パフォーマンスの急激な変化を観察できます。キャッシュは、十分なページのワーキング・セットを保持できる大きさにする必要があります。キャッシュにストレスをかけるには、次の項目を検討してください。

  • テーブルに複数のインデックスを作成し、外部キーを追加する。

  • ローをランダムに (インデックスの順序とは異なる順で) 挿入する。

  • データベース・ページ・サイズの 25% 以上となる多数のローを作成する。

  • インデックスのハッシュを 0 以外の値に設定する。このようにサイズを増やすと、必要とされるページ・アクセスも増えます。

  • 最小のキャッシュ・サイズからパフォーマンスのグラフ作成を開始する。たとえば、Windows NT の場合は 256 KB (このプラットフォームの最小許容キャッシュ)、その他のすべてのプラットフォームの場合は 64 KB。

キャッシュを大きくしても暗号化されたデータベースのパフォーマンスが向上しない場合は、データを暗号化する代わりに難読化を検討します。難読化すると、パフォーマンスが向上するだけでなく、セキュリティ面での利点もあります。難読化アルゴリズムでは、強力な暗号化と比較して使用するコードが少なく、実行する計算が減ります。単純暗号化のパフォーマンスは、暗号化をまったく行わない場合よりも若干遅いだけです。ただし、最終的には、強力な暗号化を使用するかどうかを決めるときには、セキュリティの要件に従う必要があります。

参照