Ultra Light データベース作成ユーティリティ (ulcreate)

定義するプロパティで Ultra Light データベースを作成します。

構文

ulcreate  [ options ][ new-database-file]

オプション	説明
-c "connection-string"	connection-string の DBF パラメータまたは file_name パラメータで指定するデータベースを作成します。ユーザ ID とパスワードの両方を指定しなかった場合は、デフォルトの UID DBA と PWD sql が使用されます。ユーザ ID とパスワードを指定した場合は、これらがデータベースへのアクセスに必要となります。接続文字列のパラメータとしてファイル名を指定しなかった場合は、コマンドの末尾で new-database-file で指定したファイルが確認されます。
-g global-ID	初期データベース ID を、指定する INTEGER 値に設定します。この初期値と分割サイズが、グローバル・オートインクリメント・カラムがある新しいローに使用されます。アプリケーションを配備するときには、Mobile Link サーバとの同期のために、各データベースに対して異なる ID 番号の範囲を割り当てます。Ultra Light global_database_id オプションを参照してください。
-l	使用可能な照合順をリストして終了します。
-o [ extended-options ]	Ultra Light データベースの作成パラメータのリストをセミコロンで区切って指定します。Ultra Light で使用するデータベース作成パラメータの選択を参照してください。
-ol	利用可能なデータベースの作成パラメータをリストして終了します。Ultra Light で使用するデータベース作成パラメータの選択を参照してください。
-p creator-ID	Palm OS で、データベースをレコード・ストアにインストールする場合に必要です。指定する Ultra Light クライアント・アプリケーションの 4 文字の creator-ID でデータベースを作成します。VFS ストアにデータベースを配備している場合は、このオプションを使用しないでください。
-q	ユーティリティをクワイエット・モードで実行するように設定します。情報のバナー、バージョン番号、ステータス・メッセージが非表示になります。エラー・メッセージは引き続き表示されます。
-t file	信頼できるパブリック・ルート証明書を含む指定ファイルをデータベースにロードします。このため、trusted_certificates 同期パラメータをダウンロードする必要がなくなります。この証明書は、サーバ認証に必要です。
-v	冗長メッセージを表示します。
-y	データベース・ファイルが存在する場合、それを上書きします。
-z collation-sequence	使用する照合のラベルを指定します。
new-database-file	指定された名前でファイルを作成します。ユーザ ID (UID) やパスワード (PWD) のような初期データベース・パラメータを設定するための接続文字列を使用していない場合にかぎり、このスタンドアロン・ファイル名を使用してください。設定するスタンドアロン・ファイル名はプラットフォームに適切である必要があります。

備考

データベース・プロパティを設定しなかった場合は、大文字と小文字が区別されず、照合順は現在のロケールに依存するデータベースが作成されます。

データベースの大文字と小文字の区別の設定に関係なく、データベースのパスワードは常に大文字と小文字が区別されます。データベースの大文字と小文字の区別は、作成パラメータ case=respect を使用するかどうかで決まります。

データベース中のすべての文字列比較で使用される照合順です。Ultra Light では、照合にコード・ページとソート順が含まれます。-z を指定しなかった場合は、ulcreate が、デスクトップの現在のロケールに基づいて、使用する合理的な照合順を決定しようとします。

コマンド・プロンプトで ulcreate -l を実行すると、サポートされている照合と対応するコード・ページのリストが表示されます。

UTF-8 エンコーディングを使用すべきかどうかは、デバイスのオペレーティング・システムが判断します。

デスクトップに作成された Palm OS のデータベースは .pdb 拡張子で識別できる必要があります。ただし、データベースをデバイスに配備すると、拡張子は削除されます。ファイル名形式の詳細については、Palm OSを参照してください。

ターゲットが VFS ボリュームの場合、Palm Install Tool を使用して Ultra Light データベースを配備することはできません。代わりに、カード・リーダなどのツールを使用してメディアに直接データベースをコピーする必要があります。

このユーティリティはエラー・コードを返します。0 以外の値は処理に失敗したことを示します。

参照

例

大文字と小文字を区別せず、Unicode を使用せず、照合順が現在のロケールに依存する、test.udb という Ultra Light データベースを作成します。

ulcreate test.udb

大文字と小文字を区別し、日付フォーマットと日付順が ISO に準拠する test.udb というデータベースを作成します。

ulcreate -c DBF=test.udb -o case=respect;date_format=YYYY-MM-DD;date_order=YMD

暗号化され、暗号化キーが afvc_1835 の test.udb というデータベースを作成します。

ulcreate -c "DBF=test.udb;DBKEY=afvc_1835"