次の手順は、付属するサンプル・アプリケーション CustDB と Simple を実行する方法を示します。
始める前に、M-Business Anywhere 6.0 以降がインストールされて実行されていることと、サーバで管理者の権限を持っていることを確認してください。また、サポートされているハンドヘルド・デバイスが必要です。
Ultra Light for M-Business Anywhere サンプル・ファイルを配備するためにインストール・ディレクトリにコピーします。
コマンド・プロンプトを開き、SQL Anywhere インストール環境の samples-dir\UltraLiteForMBusinessAnywhere\CustDB サブディレクトリに移動します。
次のコマンドを実行します。
build.bat deploy-dir |
ここで deploy-dir は、CustDB ファイルと Ultra Light ファイルを配備するディレクトリです。たとえば、C:\tutorial\mba を選択します。
このバッチ・ファイルは、必要なファイルを指定したロケーションにコピーします。コピーされるファイルを確認するには、テキスト・エディタで samples-dir\UltraLiteForMBusinessAnywhere\CustDB\build.bat ファイルを開きます。
Web サーバで仮想ディレクトリを作成します。この仮想ディレクトリは、手順 1 で指定したディレクトリ deploy-dir を指すようにします。次に示すのは、Microsoft IIS の場合の手順です。
IIS の管理ツールを開きます。
Web サイトを右クリックし、[新規作成] - [仮想ディレクトリ] を選択します。この仮想ディレクトリに CustDB という名前を付け、コンテンツ・ディレクトリとして配備ディレクトリ deploy-dir を指定します。他の設定は、デフォルト値のままにします。
作成した仮想ディレクトリを右クリックして、[プロパティ] を選択します。[HTTP ヘッダー] タブで [ファイルの種類] をクリックし、次のファイル拡張子をタイプ application/octet-stream として登録します。
この仮想ディレクトリにあるファイル main.htm にアクセスするための URL をメモしておきます。デフォルトのインストール環境では、http://localhost/CustDB/main.htm です。
M-Business Anywhere にユーザを追加します。
新しいユーザを M-Business Anywhere に追加するには、新しいユーザ・プロファイルの作成、ユーザによる自己登録の許可、CSV ファイルのインポート、という 3 つの方法があります。ここでは、新しいユーザ・プロファイルを作成する方法について説明します。詳細については、M-Business Anywhere のマニュアルを参照してください。
管理者として M-Business Anywhere にログインします。
デフォルトの管理者アカウントの設定は、ユーザ ID が Admin で、パスワードは空です。
左ウィンドウ枠で [Users] をクリックします。
[Create User] をクリックします。
[User Name] フィールドにユニークなユーザ名を入力します。
[Password] フィールドと [Confirm Password] フィールドに、パスワードを入力します。
[保存] をクリックします。
M-Business Anywhere クライアントをハンドヘルド・デバイスまたは PC に配備します。
M-Business Anywhere ログイン・ページの [Download Client Software Only] リンクをクリックします。インストール・プログラムを実行して、クライアントをインストールします。
ハンドヘルド・デバイスまたは PC で、M-Business Anywhere Server と同期するように M-Business Connect を設定します。
作成した新しい M-Business ユーザ・アカウントのユーザ ID とパスワードを入力します。
M-Business Anywhere Server と同期させます。
このときに接続の問題が発生した場合は、ホスト名ではなく IP アドレスを使用してホストを指定します (ActiveSync の一部バージョンで発生する名前解決の問題を回避するため)。
詳細については、M-Business Anywhere のマニュアルを参照してください。
M-Business Anywhere にグループを追加します。
このグループは、Ultra Light for M-Business Anywhere をテストするために使用します。
Web ブラウザから M-Business Anywhere に接続します。
デフォルト URL は、http://localhost または http://localhost:8091 です。
管理者アカウントを使用してログインします。
左のナビゲーション・ウィンドウ枠で、[Groups] - [Create Group] をクリックします。
グループに UltraLite Samples という名前を付けます。
M-Business Anywhere チャネルを設定します。
左ウィンドウ枠の [Edit Group] で [Users] オプションを使用して、手順 3 で作成したユーザをグループ UltraLite Samples に追加します。
左のナビゲーション・ウィンドウ枠でグループの [Channels] オプションを使用し、次のチャネルを作成します。
設定 | 値 |
---|---|
[Title] | CustDB |
[Location] | http://localhost/CustDB/main.htm または手順 2 でメモした URL |
[Channel Size Limit] | 1000 |
[Link depth] | 3 |
[Allow binary distribution] | チェックする |
[Hide From Users] | チェックしない |
[Location] の値を設定したら、[View] をクリックして、入力した値が正しいことを確認してください。
クライアントを同期します。
最初の同期では、Ultra Light for M-Business Anywhere ファイルがハンドヘルド・デバイスにダウンロードされます。
必要なファイルが存在することをチェックします。
Windows Mobile の場合は、デバイスを同期したら、次のファイルが \Program Files\AvantGo\Pods フォルダに存在することをチェックします。
いずれかのファイルが存在しない場合は、そのファイルを手動でデバイスにコピーする必要がある場合があります。
Palm OS の場合は、デバイスを同期したら、次の項目が存在することを Palm OS のアプリケーション情報でチェックします。
いずれかの項目が存在しない場合は、Palm のインストール・ユーティリティを使用して、Ultra Light M-Business Anywhere のランタイム .prc ファイルとサンプル・スキーマ .pdb ファイルをデバイスにインストールする必要がある場合があります。
Windows デスクトップの場合は、デバイスを同期したら、次のファイルが AvantGo Connect フォルダの AvantGo\Pods サブディレクトリに存在することをチェックします。
いずれかのファイルが存在しない場合は、そのファイルを手動でデバイスにコピーする必要がある場合があります。
M-Business Client を起動します。
ハンドヘルド・デバイスまたは PC で、[About] 画面に Ultra Light for M-Business Anywhere のバージョン番号が表示されることをチェックします。これにより、Ultra Light for M-Business Anywhere が正常にインストールされたことが確認できます。
CustDB サンプル・アプリケーションを実行します。
デスクトップ・コンピュータで、Mobile Link サーバを起動します。
[スタート] - [プログラム] - [SQL Anywhere 11] - [Mobile Link] - [同期サーバのサンプル] を選択します。
M-Business Client で CustDB アプリケーションを起動します。
CustDB アプリケーションは、M-Business ホームページ上のリンクです。
ユーザ ID を入力します。
デフォルト値は 50 です。
同期を実行します。
[Do you have a network connection now?] というプロンプトに対して [はい] と応答するか、CustDB アプリケーションで [同期] をクリックします。これにより Mobile Link とデータが同期されますが、この操作は M-Business Anywhere との同期とは独立しています。
[CustDB] のフィールドにデータが表示されます。これで、CustDB アプリケーションを利用できるようになりました。
Mobile Link CustDB サンプルの解説を参照してください。
Palm OS デバイス上の各 Ultra Light データベースには、HotSync で適切に処理されるように、固有の作成者 ID が必要です。また、その作成者 ID が設定されたアプリケーションが Palm OS デバイス上に存在する必要があります。
HotSync マネージャは、各アプリケーションの作成者 ID と識別子を使用して同期を処理します。同期を実行するために、適切に設定された各 Ultra Light アプリケーションは、Mobile Link コンジットに渡されます。このコンジットは、アプリケーションと同じ作成者 ID が設定されたデータベースを検索して同期を実行します。
コンジットの設定については、HotSync 同期の概要を参照してください。
すべての Ultra Light for M-Business Anywhere アプリケーションは、M-Business Client の作成者 ID である AvGo を継承します。この継承により、作成者 ID が AvGo である Ultra Light データベース 1 つだけが同期でき、異なる作成者 ID をデータベースに割り当てた場合は、対応する作成者 ID が設定されたアプリケーションが存在しないために、HotSync でそのデータベースを見つけられない、ということになります。
この制限は、2 つのサンプル・アプリケーション (CustDB と Simple) では問題になりません。これは、共通のデータベース・スキーマを共有しているためです。ただし、CustDB データベースの同期時に、Simple サンプルも同期されてしまうという影響はあります。
この問題の解決については、Palm 作成者 ID の登録を参照してください。
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