サイレントインストールは、ユーザーの入力を必要とせず、またインストールが発生していることをユーザーに知らせることもなく実行されます。Windows オペレーティングシステムで、SQL Anywhere がサイレントにインストールされるように、ユーザー自身のインストールプログラムから SQL Anywhere インストーラーを呼び出すことができます。
SQL Anywhere インストールプログラム setup.exe の一般的なオプションは次のとおりです。
/L:language_id 言語識別子は、インストールの言語を表すロケール番号です。たとえば、ロケール ID 1033 は米国英語、ロケール ID 1031 はドイツ語、ロケール ID 1036 はフランス語、ロケール ID 1041 は日本語、ロケール ID 2052 は簡体字中国語を表します。
/S このオプションにより、初期化ウィンドウを非表示にします。このオプションは、/V と一緒に使用します。
/V Microsoft Windows インストーラーツールの MSIEXEC にパラメーターを指定します。
次のコマンドラインの例では、インストールイメージディレクトリがドライブ d: のディスクの software\SQLAnywhere ディレクトリにあることを前提としています。
d:\software\sqlanywhere\setup.exe /l:1033 /s "/v: /qn REGKEY=QEDEV-B888A-6L123-45678-90123 INSTALLDIR=c:\sa12 DIR_SAMPLES=c:\sa12\Samples" |
上記コマンドの setup.exe は、SQLANY32.msi ファイルや SQLANY64.msi ファイルと同じディレクトリにあるものです。これらのファイルの親ディレクトリにある setup.exe は、サイレントインストールをサポートしていません。
次のプロパティは、SQL Anywhere インストーラーに適用されます。
INSTALLDIR このパラメーターの値が、ソフトウェアのインストール先のパスとなります。
DIR_SAMPLES このパラメーターの値が、サンプルプログラムのインストール先のパスとなります。
DIR_SQLANY_MONITOR このパラメーターの値が、SQL Anywhere モニターデータベース (samonitor.db) のインストール先のパスとなります。
USERNAME このパラメーターの値が、このインストールに関して記録するユーザー名となります (USERNAME=\"John Smith\" など)。
COMPANYNAME このパラメーターの値が、このインストールに関して記録する会社名となります (COMPANYNAME=\"Smith Holdings\" など)。
REGKEY このパラメーターの値は、有効なソフトウェア登録キーである必要があります。
REGKEY_ADD_1 このパラメーターの値は、ECC 暗号化や FIPS 暗号化などのアドオン機能の有効なソフトウェア登録キーである必要があります。このプロパティは、インストーラーの今回の実行中にインストールするオプションのアドオン機能がある場合にのみ適用されます。
REGKEY_ADD_2 このパラメーターの値は、ECC 暗号化や FIPS 暗号化などのアドオン機能の有効なソフトウェア登録キーである必要があります。このプロパティは、インストーラーの今回の実行中にインストールするオプションのアドオン機能がある場合にのみ適用されます。
REGKEY_ADD_3 このパラメーターの値は、ECC 暗号化や FIPS 暗号化などのアドオン機能の有効なソフトウェア登録キーである必要があります。このプロパティは、インストーラーの今回の実行中にインストールするオプションのアドオン機能がある場合にのみ適用されます。
次の例は、SQL Anywhere インストールのプロパティを指定する方法を示します。
d:\software\sqlanywhere\setup.exe /S "/v: /qn USERNAME=\"John Smith\" COMPANYNAME=\"Smith Holdings\" REGKEY=QEDEV-B888A-6L123-45678-90123 REGKEY_ADD_1=<an add-on software registration key> REGKEY_ADD_2=<another add-on software registration key> INSTALLDIR=c:\sa12 DIR_SAMPLES=c:\sa12\Samples DIR_SQLANY_MONITOR=c:\sa12\Monitor" |
上記のテキストは、長さの都合上、複数の行にわたって表示されていますが、実際は 1 行のテキストとして指定します。円記号を使用して、内部引用符をエスケープしている点に注意してください。
次のプロパティは、SQL Anywhere モニターインストーラーに適用されます。
INSTALLDIR このパラメーターの値が、ソフトウェアのインストール先のパスとなります。
DIR_SQLANY_MONITOR このパラメーターの値が、SQL Anywhere モニターデータベース (samonitor.db) のインストール先のパスとなります。
REGKEY このパラメーターの値は、有効なソフトウェアインストールキーである必要があります。
REGKEY_ADD_1 このパラメーターの値は、ECC 暗号化や FIPS 暗号化などのアドオン機能の有効なソフトウェアインストールキーである必要があります。このプロパティは、インストーラーの今回の実行中にインストールするオプションのアドオン機能がある場合にのみ適用されます。
REGKEY_ADD_2 このパラメーターの値は、ECC 暗号化や FIPS 暗号化などのアドオン機能の有効なソフトウェアインストールキーである必要があります。このプロパティは、インストーラーの今回の実行中にインストールするオプションのアドオン機能がある場合にのみ適用されます。
次の例は、SQL Anywhere モニターインストールのプロパティを指定する方法を示します。
d:\software\monitor\setup.exe /S "/v: /qn REGKEY=<SQLAnywhere Monitor registration key> REGKEY_ADD_1=<an add-on software registration key> REGKEY_ADD_2=<another add-on software registration key> INSTALLDIR=c:\sa12" |
上記のプロパティ値の設定以外に、次の SQL Anywhere のコンポーネントや機能をコマンドラインから選択する場合があります。
機能 | プロパティ | x86 のデフォルト | x64 のデフォルト |
---|---|---|---|
管理ツール (32 ビット) | AT32 | 1 | 0 |
管理ツール (64 ビット) | AT64 | 0 | 1 |
CAC 認証 | CAC * | ||
ECC 暗号化 | ECC * | ||
FIPS 認定の暗号化 | FIPS * | ||
高可用性 | HA * | ||
インメモリモード | IM * | ||
Mobile Link (32 ビット) | ML32 | 1 | 0 |
Mobile Link (64 ビット) | ML64 | 0 | 1 |
QAnywhere | QA32 | 1 | 1 |
読み込み専用のスケールアウト | SON * | ||
Relay Server (32 ビット) | RS32 | 1 | 0 |
Relay Server (64 ビット) | RS64 | 0 | 1 |
サンプル | SAMPLES | 1 | 1 |
[SQL Anywhere (32 ビット)] | SA32 | 1 | 0 |
[SQL Anywhere (64 ビット)] | SA64 | 0 | 1 |
SQL Anywhere for Windows Mobile | MOBILE | 1 | 1 |
SQL Anywhere モニター (32 ビット) | SM32 | 1 | 0 |
SQL Anywhere モニター (64 ビット) | SM64 | 0 | 1 |
SQL Remote (32 ビット) | SR32 | 1 | 0 |
SQL Remote (64 ビット) | SR64 | 0 | 1 |
Ultra Light | UL | 1 | 1 |
* これらの機能には、追加の適切なソフトウェア登録キーが必要です。
プロパティ値を 1 に設定して機能を選択するか、0 に設定して機能を省略します。たとえば、32 ビットの Mobile Link を省略するには、ML32=0 に設定します。32 ビットの管理ツールを選択するには、AT32=1 に設定します。デフォルトの選択を上書きするには、これらのプロパティを使用します。
デフォルトを適用できる場合は、機能の選択状態を指定する必要はありません。たとえば、32 ビットの Mobile Link 機能をインストールし、サンプルをインストールしないで、64 ビットのコンピューターでのデフォルトの選択を上書きするには、次のコマンドラインを使用します。
setup.exe "/v ml32=1 samples=0" |
プロパティ名では大文字と小文字を区別しません。
現在の登録キーでは使用できる機能が制限されることがあります。コマンドラインスイッチを使用してこれらの制限を上書きすることはできません。たとえば、登録キーで ECC 暗号化のインストールが許可されない場合は、コマンドラインで ECC=1 を使用してもこの機能は選択されません。
MSI ログを生成するには、コマンドラインの /v:
の後に次のテキストを追加します。
/l*v! logfile |
この例では、logfile
がログファイルのフルパスおよびファイル名となります。このパスはあらかじめ用意しておく必要があります。このスイッチによって生成されるログは極めて冗長なものとなり、インストールの実行に必要な時間が大幅に伸びる点に注意してください。ログファイルへの出力を減らす方法については、 http://msdn.microsoft.com/en-us/library/aa367988.aspxを参照してください。
サイレントインストールだけでなく、サイレントアンインストールも実行できます。サイレントアンインストールを実行するためのコマンドラインの例を次に示します。
msiexec.exe /qn /uninstall {1DFA77E6-91B2-4DCC-B8BE-98EA70705D39} |
上記の例では、Microsoft Windows インストーラーツールを直接呼び出します。
/qn このパラメーターにより、Microsoft Windows インストーラーはユーザーの操作を必要とすることなく、バックグラウンドで実行されます。
/uninstall <製品コード> このパラメーターにより、Microsoft Windows インストーラーは指定された製品コードに関連付けられている製品をアンインストールします。上記のコードは SQL Anywhere ソフトウェアのものです。
SQL Anywhere の製品コードは次のとおりです。
{1DFA77E6-91B2-4DCC-B8BE-98EA70705D39} SQL Anywhere ソフトウェア
{A8429447-7813-4717-9803-EB505ECAE698} SQL Anywhere クライアント専用ソフトウェア
{2E34270B-A38A-4C97-986F-0FC4BBEBA181} SQL Anywhere モニター
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