Mobile Link 同期のためのスループットなど、システム全体のパフォーマンスは、通常、そのシステムのある時点のボトルネックによって制限されます。Mobile Link 同期では、同期スループットを制限するボトルネックとして次のものが考えられます。
統合データベースのパフォーマンス Mobile Link で特に重要なのは、統合データベースによる Mobile Link スクリプトの実行速度です。複数のデータベースワーカースレッドがスクリプトを同時に実行するので、最高のスループットを得るには、同期スクリプトでのデータベース競合を避ける必要があります。
Mobile Link のデータベースワーカースレッド数 スレッド数が少なければ少ないほど、データベース接続数は少なくなるので、統合データベースでの競合発生率は低くなり、オペレーティングシステムのオーバーヘッドは少なくなります。ただし、データベースワーカースレッドの数があまりに少ないと、ワーカースレッドが解放されるまでクライアントが待機したままになったり、統合データベースへの接続数が少ないために、効率的な重複ができなくなったりします。
クライアントから Mobile Link への通信の帯域幅 ダイヤルアップ接続、広域ネットワーク (WAN) や無線ネットワークでの接続など、通信速度の遅い接続では、クライアントと Mobile Link サーバーがデータ転送を待たなければならないことがあります。
クライアントの処理速度 ダウンロードには、ローやインデックスの書き込みなど、より多くのクライアント処理が含まれるため、クライアントの処理速度の遅さは、アップロードよりもダウンロードでボトルネックになる可能性が高くなります。
Mobile Link サーバーを実行しているコンピューターの処理速度 Mobile Link を実行しているコンピューターの処理能力が低い場合や、Mobile Link データベースワーカースレッドとバッファーに十分なメモリがない場合には、Mobile Link の実行速度が同期のボトルネックになることがあります。バッファーとデータベースワーカースレッドが物理メモリに収まる場合は、Mobile Link サーバーのパフォーマンスがディスク速度に左右されることはほとんどありません。
Mobile Link から統合データベースへの通信の帯域幅 Mobile Link と統合データベースが同じコンピューターで稼働している場合や、別々のコンピューターで稼働していても高速ネットワークで接続されている場合には、帯域幅がボトルネックになる可能性は低くなります。
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