report_error 接続イベント

次の表の説明では、SQL データ型を示します。Java または .NET でスクリプトを作成する場合、適切な対応するデータ型を使用する必要があります。 SQL データ型と Java データ型とSQL データ型と .NET データ型を参照してください。

SQL スクリプトでは、名前または疑問符を使用してイベントパラメーターを指定できます。疑問符の使用は推奨されなくなりました。名前付きパラメーターを使用することをおすすめします。1 つのスクリプト内で名前と疑問符を混在させることはできません。疑問符を使用する場合、パラメーターは以下に示す順に指定する必要があり、後続のパラメーターが指定されていない場合のみ省略可能です (たとえば、パラメーター 2 を使用する場合は、パラメーター 1 を使用してください)。名前付きパラメーターを使用する場合は、パラメーターの任意のサブセットを任意の順に指定できます。

SQL スクリプトのパラメーター名	説明	順序 (SQL では非推奨)
s.action_code	INTEGER。これは INOUT パラメーターです。このパラメーターは必須です。	1
s.error_code	INTEGER。ネイティブの DBMS エラーコード。	2
s.error_message	TEXT。ネイティブの DBMS エラーメッセージ。	3
s.remote_id	VARCHAR(128)。Mobile Link リモート ID。名前付きパラメーターを使用している場合のみ、リモート ID を参照できます。	適用不可
s.username	VARCHAR(128)。Mobile Link ユーザー名。	4
s.table	VARCHAR(128)。スクリプトがエラーの原因となったテーブル。	5

なし。

このスクリプトを使用すると、エラーのログを取ったり、handle_error スクリプトによって選択されたアクションを記録したりできます。このスクリプトは、handle_error スクリプトが定義されているかどうかに関わらず handle_error イベントの後に実行されます。また、同期接続とは異なるデータベース接続 (管理／情報接続) の専用トランザクションで常に実行されます。

Mobile Link サーバーでは、エラーが回復可能な場合は常にエラーをレポートし、handle_error スクリプトまたは handle_odbc_error スクリプトを呼び出そうとします。たとえば、Mobile Link サーバーが挿入をアップロードしようとしたときにエラーが発生した場合、Mobile Link サーバーはこのエラーをレポートし、hande_error スクリプトを呼び出します。handle_script から返されたアクションが 1000 の場合、サーバーはエラーを無視して同期を続行します。ただし、Mobile Link サーバーが統合データベースに何かを送信する前にエラーを検出した場合、エラーが回復不能なためサーバーはエラーをレポートしないことがあります。より厳密には、Mobile Link サーバーでは、ODBC ドライバーと統合データベースによって生成されたエラーをレポートします。

エラーの内容は、エラーコードとエラーメッセージで識別できます。現在のエラーの原因となった SQL 操作について、エラー処理スクリプトの最後の呼び出しによってアクションコード値が返されます。

同期の一部としてエラーが発生した場合は、ユーザー名が指定されます。それ以外の場合、この値は NULL です。

特定のテーブルの操作中にエラーが発生した場合は、テーブル名が指定されます。それ以外の場合、この値は NULL です。テーブル名は、リモートデータベースでのテーブル名です。この名前に直接対応するものが統合データベース内にあるかどうかは、リモートデータベースのテーブル名が統合データベースのテーブル名にどのようにマッピングされているかによって異なります。

次の例は SQL Anywhere 統合データベースで動作します。これは、同期エラーを記録するために使用されるテーブルにローを挿入します。

CALL ml_add_connection_script(
 'ver1',
 'report_error',
 'INSERT INTO sync_error(
   action_code,
   error_code,
   error_message,
   user_name,
   table_name )
  VALUES ( 
   {ml s.action_code}, 
   {ml s.error_code}, 
   {ml s.error_message}, 
   {ml s.username}, 
   {ml s.table} )'  )

次の Mobile Link システムプロシージャーコールは、スクリプトバージョン ver1 を同期するときに、reportError という Java メソッドを report_error 接続イベント用のスクリプトとして登録します。

CALL ml_add_java_connection_script(
   'ver1',
   'report_error',
   'ExamplePackage.ExampleClass.reportError' )

次に示すのは、サンプルの Java メソッド reportError です。このメソッドは、Mobile Link が提供する JDBC 接続を使用してテーブルにエラーのログを取ります。また、アクションコードも設定します。

package ExamplePackage; 
import java.sql.*;
import ianywhere.ml.script.*;
public class ExampleClass
{
    DBConnectionContext _cc;
    
    public ExampleClass( DBConnectionContext cc ) 
    {
	_cc = cc;
    }

    public void reportError( ianywhere.ml.script.InOutInteger	actionCode,
			     int				errorCode, 
			     String				errorMessage, 
			     String				user,
			     String				table )
	throws SQLException 
    {
	actionCode.setValue( errorCode );
	// Insert error information in a table,
	Connection conn = _cc.getConnection();
	PreparedStatement stmt = conn.prepareStatement( 
		"INSERT INTO sync_error( action_code, error_code, error_message, " +
		"user_name, table_name ) VALUES ( ?, ?, ?, ?, ? )" );
	stmt.setInt( 1, actionCode.getValue() );
	stmt.setInt( 2, errorCode );
	stmt.setString( 3, errorMessage );
	stmt.setString( 4, user );
	stmt.setString( 5, table ); 
	stmt.executeUpdate();
	stmt.close();
    }
}

次の Mobile Link システムプロシージャーコールは、スクリプトバージョン ver1 を同期するときに、ReportError という .NET メソッドを report_error 接続イベント用のスクリプトとして登録します。

CALL ml_add_dnet_connection_script(
   'ver1',
   'report_error',
   'TestScripts.Test.ReportError' )

次に示すのは、サンプルの .NET メソッド ReportError です。このメソッドは、.NET メソッドを使用してテーブルにエラーのログを取ります。

using System;
using iAnywhere.MobiLink.Script;
namespace TestScripts
{ 
    public class Test
    {
	DBConnectionContext _cc;

	public Test( DBConnectionContext cc )
	{
	    _cc = cc;
	}
	
	public void ReportError( ref int actionCode,
				 int errorCode, 
				 string errorMessage, 
				 string user,
				 string table )
	{
	    actionCode = errorCode;
	    DBConnection conn = _cc.GetConnection();

	    DBCommand cmd = conn.CreateCommand();
	    cmd.CommandText = 
		"INSERT INTO sync_error( action_code, error_code, error_message, " +
		"user_name, table_name ) VALUES ( ?, ?, ?, ?, ? )";
	    cmd.Parameters[0] = actionCode;
	    cmd.Parameters[1] = errorCode;
	    cmd.Parameters[2] = errorMessage;
	    cmd.Parameters[3] = user;
	    cmd.Parameters[4] = table;
	    cmd.ExecuteNonQuery(); 
	} 
    }
}

report_error 接続イベント

パラメーター

デフォルトのアクション

備考

参照

SQL の例

Java の例

.NET の例