Outbound Enabler は、バックエンドサーバーと同じコンピューター上で実行されます。その目的は、次のとおりです。
Outbound Enabler は、起動されると、ファーム内で実行されている Relay Server のリストを取得するための HTTP 要求を行います。これは、Relay Server の Web サーバー拡張機能コンポーネントにマッピングするサーバー URL を使用して行われます。サーバー URL は、Relay Server に直接マッピングすることも、負荷分散装置にマッピングすることもできます。サーバー URL が負荷分散装置にマッピングされている場合、負荷分散装置は、要求をファーム内で実行されている Relay Server の 1 つに転送します。Outbound Enabler からの要求を受信した Relay Server は、ファーム内のすべての Relay Server の接続情報を返します。次に、Outbound Enabler は、返された各 Relay Server へのアウトバウンド接続 (チャネルと呼ばれます) を 2 つ作成します。1 つは上りチャネルと呼ばれ、基本的に応答の長さが無限である HTTP 要求を使用して作成されます。応答は、Relay Server から Outbound Enabler へのクライアント要求から構成される連続的なストリームです。2 つ目のチャネルは下りチャネルと呼ばれ、基本的にコンテンツの長さが無限である HTTP 要求を使用して作成されます。要求は、クライアント要求に対するサーバー応答の連続的なストリームから構成されます。
Outbound Enabler は、接続している Relay Server のいずれかから上りチャネルでクライアント要求を受信すると、それを Outbound Enabler が処理しているバックエンドサーバーに転送します。応答は、バックエンドサーバーから受信されると、下りチャネルを使用して対応する要求を受信した Relay Server に転送されます。
次のバックエンドサーバーは、Relay Server とともに使用できます。
Afaria
Mobile Office
Mobile Link
Mobile Office
SQL Anywhere
Unwired Server
Sybase Unwired Platform
どのバックエンドサーバーがサポートされているかの情報については、ライセンス契約または「プラットフォーム別 SQL Anywhere コンポーネント」ページを参照してください。 http://www.ianywhere.jp/tech/1061806-os_components.html を参照してください。
オプション Outbound Enabler では次のオプションを使用できます。デフォルトのあるオプションは省略可能です。Outbound Enabler は、最低でも、Relay Server (-cr)、ファーム (-f)、およびサーバー (-id) の名前の接続文字列を提供する必要があります。セキュリティトークンが設定されている場合は、それも指定する (-t) 必要があります。
rsoe のオプション | 説明 | ||
---|---|---|---|
@data |
指定された環境変数または設定ファイルからオプションを読み込みます。設定ファイル内のパスワードなどの情報を保護する場合は、ファイル難読化ユーティリティを使用して、設定ファイルの内容を難読化できます。 ファイル非表示ユーティリティ (dbfhide)を参照してください。 |
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-cr "connection-string" |
Relay Server の接続文字列を指定します。Relay Server の接続文字列のフォーマットは、名前と値のペアがセミコロンで区切られたリストです。名前と値のペアは、次の要素で構成されます。
https=1 の場合は、次のオプションも指定できます。
詳細については、Mobile Link クライアントネットワークプロトコルオプションを参照してください。 |
||
-cs "connection-string" |
バックエンドサーバーへの接続に使用するホストとポートを設定します。デフォルトは 定期的なバックエンドサーバーステータス要求を有効にするには、status_url パラメーターを -cs に追加します。status_url パラメーターは、 次の例は、-cs で status_url を指定する方法を示します。
バックエンドサーバーステータス要求の頻度を指定するには、-d オプションを使用します。 |
||
-d seconds |
バックエンドサーバーの活性 ping とバックエンドサーバーステータス要求の頻度を設定します。デフォルトは 5 秒です。 |
||
-dl |
Relay Server Outbound Enabler コンソールにログメッセージを表示するには、このオプションを使用します。デフォルトでは、冗長レベル 1 と 2 の場合にログメッセージは表示されません。 |
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-f farm |
バックエンドサーバーが属するファームの名前を指定します。 |
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-id id |
バックエンドサーバーに割り当てられた名前を指定します。 |
||
-o file |
出力メッセージのログの記録先ファイルを指定します。 |
||
-oq |
起動エラーの発生時にエラーウィンドウが表示されないようにします。 |
||
-os |
メッセージログファイルの最大サイズを設定します。最小のサイズ制限は 10 KB です。 |
||
-ot |
ログファイルをトランケートし、そのファイルにメッセージのログを取ります。 |
||
-q |
起動時に最小化ウィンドウで実行します。 |
||
-qc |
完了時にウィンドウを停止します。 |
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-s |
Outbound Enabler を停止します。 |
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-t token |
Relay Server に渡すセキュリティトークンを設定します。 |
||
-uc |
rsoe をシェルモードで起動します。これはデフォルトです。UNIX と Mac OS X に適用されます。 -uc、-ui、-um、-ux のうち 1 つだけを指定してください。-uc を指定すると、rsoe はソフトウェアの以前のリリースと同じ方法で起動されます。 |
||
-ud |
rsoe をデーモンとして実行するように指示します。このオプションが適用されるのは、UNIX プラットフォームのみです。 |
||
-ui |
使用可能な表示がない場合は、rsoe はシェルモードで起動されます。このオプションは、X-Window Server がサポートされている Linux 用です。 -ui を指定すると、サーバーは使用可能な表示を探そうとします。X-Window Server が実行されていなかったなどの理由で、使用可能な表示が見つからなかった場合は、rsoe はシェルモードで起動されます。 |
||
-ux |
Linux の場合に、メッセージを表示する、rsoe のメッセージウィンドウを開きます。 -ux が指定されている場合、rsoe は使用可能な表示を見つけます。たとえば、DISPLAY 環境変数が設定されていなかったり、X-Window Server が実行されていなかったりしたために、使用可能な表示が見つからなかった場合、rsoe は起動できません。 クワイエットモードで rsoe のメッセージウィンドウを実行するには、-q を使用します。 Windows では、rsoe のメッセージウィンドウが自動的に表示されます。 |
||
-v level |
ログを取るために使用する冗長性レベルを設定します。level は、0、1、2、またはそれ以上を指定できます (3 以上のレベルは、主に技術サポートに使用されます)。
レベル 1 と 2 では、ログファイルへの書き込みのみが行われ、表示はされません。すべてのログメッセージを表示するには、-dl スイッチを使用します。 |
dbfhide original-configuration-file encrypted-configuration-file
オプション | 説明 |
---|---|
original-configuration-file | 元のファイルの名前を指定します。 |
encrypted-configuration-file | 難読化された新しいファイルの名前を指定します。 |
Relay Server と Outbound Enabler は、dbfhide を使用して設定ファイルが難読化されたことを検出して、処理します。
このユーティリティは、設定ファイルからオプションを読み込む @data パラメーターを受け入れません。
mlsrv12 の -x オプションに oe プロトコルを使用すると、rsoe コマンドで呼び出されたスタンドアロン Outbound Enabler の代わりに統合化 Outbound Enabler を使用できます。統合化 Outbound Enabler の使用には、次の利点があります。
システムリソース、特にソケットの使用が削減されます。
単一の統合化ログファイルが提供されます。統合化 Outbound Enabler から Mobile Link サーバーログに出力される行にプレフィクス <OE> が付けられます。
配備が簡略化されます。
Outbound Enabler と Mobile Link サーバー間の活性チェックが省略されます。
統合化 Outbound Enabler の使用法の詳細については、-x mlsrv12 オプションを参照してください。
Outbound Enabler を使用しているときは、次の考慮事項に注意してください。
サービスとしての Outbound Enabler サービスユーティリティを使用して、Outbound Enabler をサービスとして設定および管理することもできます。
認証 単純認証やダイジェスト認証は使用できません。rsoe.exe は、Web サーバーの種類やオペレーティングシステムにかかわらず、Web サーバーでの単純認証やダイジェスト認証はサポートしていません。
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