ST_Geometry タイプ

ST_Geometry 型は、ポイント形式の空間データを格納するために使用されます。

キャスト

ジオメトリオブジェクトは、明示的および暗黙的に任意の文字型またはバイナリ型にキャストできます。文字型の場合、ジオメトリは EWKT フォーマットで示されます。バイナリ型の場合、ジオメトリは WKB フォーマットで示されます。また、文字型とバイナリ型もジオメトリ値として明示的および暗黙的にキャストできます。バイナリ値の場合、値は WKB フォーマットの有効なジオメトリを表す必要があります。文字値の場合、値は WKB または EWKT フォーマットの有効なジオメトリを表す必要があります。WKB または WKT からジオメトリ値にキャストする場合、SRID のデフォルト値 0 がオブジェクトに割り当てられます。

カラムとオブジェクトの定義

Ultra Light では 3 種類の固定の参照系を使用でき、カラムを作成するとき、これらの参照系を属性としてカラムに割り当てることができます。個々のジオメトリオブジェクトは、未定義の参照系を除き、どの SRID 値にも関連付けることができ、一致する SRID 値または未定義の参照系に関連付けられているカラムにのみ格納できます。

事前に定義された参照系は次のとおりです。

未定義 (null) 参照系 SRID 値が指定されていない場合、これがデフォルトの参照系になります。この参照系では、任意の有効な参照系を使用するジオメトリ値を含めることができます。この場合、ジオメトリオブジェクト間での参照系の一貫性を強制しない「キャッチオール」カラムが許可されます。
デフォルトの平面参照系 カラムの作成時に SRID 値 0 を指定することで定義されます。このカラムには、この参照系に関連付けられているジオメトリ値のみを格納できます。値は、2D の平面空間にあるものとして処理されます。
WGS 84 測地参照系 カラムの作成時に SRID 値 4326 を指定することで定義されます。このカラムには、この参照系に関連付けられているジオメトリ値のみを格納できます。値は、地球の表面上にあるものとして処理され、それに応じて操作が適用されます。

注意

SRID 4326 内のポイントは、WGS 84 参照系または未定義の参照系を使用するカラムには格納できますが、デフォルトの平面参照系を使用するカラムには格納できません。

参照系間での変換はサポートされていません。

例

create table T1 (
V1 Integer primary key,
V2 ST_Geometry(SRID=0),
V3 ST_Geometry);

デフォルトの平面参照系に関連付けられている 1 つのカラム、および未定義の参照系に関連付けられている 1 つのカラムを持つテーブルを作成します。

注意

ST_Geometry カラムはプライマリキーにはできません。

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