プライマリサーバおよびミラーサーバを実行しているコンピュータは、同様のハードウェア (プロセッサ、ディスク、メモリなど) で設定する必要があります。どちらかのコンピュータで実行されているデータベースサーバは、常にミラーリング対象のデータベースのプライマリサーバとして動作する可能性があります。ミラーサーバの使用率は通常低く、プライマリでの更新アクティビティやミラーサーバへの読み取り専用接続によって発生する負荷により左右されます。
データベースを更新するトランザクションのパフォーマンスは、トランザクションのサイズとコミットの頻度の影響を受けます。トランザクションのサイズまたはコミットの頻度のいずれかを増やすと、プライマリサーバがミラーサーバとやり取りをする回数が多くなり、それによってプライマリサーバが遅延し、ユーザに遅延を通知する可能性が高くなります。
プライマリサーバに対するクエリのパフォーマンスは、通常はミラーリングの影響を受けません。アプリケーションが更新よりも多くの読み込みを行い、かつ監査が有効になっていない場合は、プライマリサーバのパフォーマンスでの変化を経験することはほとんどありません。しかし、データベース監査が有効になっている場合、監査がトランザクションログに追加の情報を書き込むため、パフォーマンスの変化を経験する可能性があります。
クライアントアプリケーションのパフォーマンスは、ミラーリングシステムのサーバ間でのネットワーク接続によって、特に、サーバが地理的に異なる場所にあるときに、影響を受ける可能性があります。サーバ間の低速のネットワーク接続は、クライアントアプリケーションのパフォーマンスを低下させる可能性があります。
非同期モードまたは非同期フルページモードのいずれかで実行しているミラーリングシステムは、プライマリサーバに対して同期モードで動作しているときよりも待機する機会をより少なくするように要求します。しかし、非同期モードまたは非同期フルページモードであっても、プライマリサーバからミラーサーバに送信されるメッセージのうちのいくつかは、ミラーからの受信確認を待機するので、これが遅延を引き起こすこともあります。さらに、パケットをミラーに送信するときには少量のオーバヘッドも存在します。非同期モードまたは非同期フルページモードは、トランザクションが失われる可能性があるのでおすすめできません。
ミラーサーバがデータベースの所有権を引き継ぐ場合は、不完全なトランザクションをロールバックする必要があるが、トランザクションが長いほど、ロールバックに時間がかかる。フェイルオーバ用のリカバリ速度は、クライアント数とロールバックの必要があるトランザクションの長さに影響されます。リカバリ速度が問題である場合は、アプリケーションを設定して、可能な場合に短いトランザクションを使用できます。
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