次のようないくつかの設定は、データベースサーバのパフォーマンスに影響することがあります。
キャッシュサイズ データベースサーバに割り当て可能なキャッシュメモリの容量は、パフォーマンスに影響を及ぼす主要な要因の 1 つになります。データベースサーバが利用できるメモリが多いほど、実行速度が速くなります。キャッシュには何度も要求される情報が保持されます。ディスクの情報にアクセスするよりも、キャッシュ内の情報にアクセスする方が速くなります。デフォルトの初期キャッシュサイズは、物理メモリの容量、オペレーティングシステムとデータベースファイルのサイズに基づいて計算されます。データベースサーバは、必要に応じてキャッシュサイズを自動的に調整します。動的キャッシュサイズ決定を参照してください。
データベースサーバメッセージウィンドウには起動時のキャッシュサイズが表示されます。また、次の文を使用して現在のキャッシュサイズを取得することもできます。
SELECT PROPERTY( 'CurrentCacheSize' ); |
パフォーマンスチューニングの詳細については、パフォーマンスのモニタリングと診断のツールを参照してください。
次の表は、キャッシュの制御に使用できるデータベースサーバオプションをまとめたものです。
キャッシュ機能 | データベースサーバオプション | 用途 | 参照 |
---|---|---|---|
キャッシュサイズ | -c | データベースサーバキャッシュ用のメモリの初期容量を設定します。 | -c データベースサーバオプション |
-ca 0 | 静的キャッシュサイズを強制的に適用します。 | -ca データベースサーバオプション | |
-ch | 自動キャッシュサイズ変更の最大キャッシュサイズを設定します。 | -ch データベースサーバオプション | |
-chx | キャッシュ以外の用途のアドレス領域を予約しないで自動キャッシュサイズ変更の最大キャッシュサイズを設定します (32 ビットデータベースサーバの場合のみ)。 | -chx データベースサーバオプション | |
-cl | 自動キャッシュサイズ変更の最小キャッシュサイズを設定します。 | -cl データベースサーバオプション | |
-cs | データベースサーバメッセージウィンドウに、動的なキャッシュサイズ変更に関する統計を表示します。 | -cs データベースサーバオプション | |
キャッシュウォーミング | -cc | 次回にデータベースが起動されるときに、キャッシュウォーミングに使用するデータベースページに関する情報を収集します。 | -cc データベースサーバオプション |
-cr | データベースページを保持するキャッシュを準備します。 | -cr データベースサーバオプション | |
-cv | データベースサーバメッセージウィンドウに、キャッシュウォーミングに関するメッセージを表示します。 | -cv データベースサーバオプション |
マルチプログラミングレベル データベースサーバのマルチプログラミングレベルは、同時に実行できるデータベースサーバタスクの最大数を指定するものです。一般に、マルチプログラミングレベルを上げるほど、同時に実行する要求の数が増えるため、データベースサーバの全体的なスループットは向上します。ただし、マルチプログラミングレベルを上げすぎると、同じリソースを使用する要求が複数存在するときに、余分な競合が発生し、トランザクションの応答時間が長くなります。
デフォルトでは、SQL Anywhere はデータベースサーバのマルチプログラミングレベルを自動的に調整します。マルチプログラミングレベルを上げると、場合によっては、システムのスループットが低下することもあります。次のオプションを使用すると、データベースサーバのマルチプログラミングレベルを手動で制御できます。
データベースサーバオプション | sa_server_option 値 | 説明 |
---|---|---|
-gn データベースサーバオプション | CurrentMultiProgrammingLevel | データベースサーバのマルチプログラミングレベルを設定します。 |
-gna データベースサーバオプション | AutoMultiProgrammingLevel | データベースサーバのマルチプログラミングレベルの動的チューニングをオンまたはオフにします。 |
-gnh データベースサーバオプション | MaxMultiprogrammingLevel | データベースサーバが同時に実行できるタスクの最大数を設定します。 |
-gnl データベースサーバオプション | MinMultiProgrammingLevel | データベースサーバが同時に実行できるタスクの最小数を設定します。 |
-gns データベースサーバオプション | AutoMultiProgrammingLevelStatistics | マルチプログラミングレベルの自動変更に関する統計をデータベースサーバメッセージログに出力するかどうかを制御します。 |
-gta データベースサーバオプション | ProcessorAffinity | どの論理プロセッサを Windows 上または Linux 上で使用するのかをデータベースサーバに指示します。 |
SQL Anywhere のマルチプログラミングレベルの詳細については、マルチプログラミングレベルのデータベースサーバ設定を参照してください。
プロセッサの数 ネットワークデータベースサーバを使用するマルチプロセッサコンピュータを実行している場合、-gt オプションを使用してプロセッサ数を設定できます。-gt データベースサーバオプションとSQL Anywhere のスレッド化を参照してください。
データベースサーバで使用できる CPU 数には、ライセンスまたは SQL Anywhere のエディションも影響する場合があります。エディションとライセンスを参照してください。
その他のパフォーマンスに関連するオプション ネットワークのパフォーマンスをチューニングするオプションには、-gb (データベース処理優先度) と -u (バッファディスク I/O) などいくつかのオプションがあります。SQL Anywhere データベースサーバの構文を参照してください。
![]() |
DocCommentXchange で意見交換できます
|
Copyright © 2013, SAP AG or an SAP affiliate company. - SAP Sybase SQL Anywhere 16.0 |