SQL Anywhere Veritas Cluster Server エージェントには、別途ライセンスが必要です。
「クラスタ」とは、一連のアプリケーションを実行するために連携して動くコンピュータ (「ノード」と呼ばれる) によるグループです。クラスタ上で実行されているアプリケーションに接続するクライアントは、クラスタを単一のシステムとして扱います。あるノードに障害が発生すると、クラスタ内の別のノードが、障害のあったノードが提供するサービスを自動的に引き継ぎます。クライアント側では、可用性がわずかに悪化したように見えることがありますが (残りのノードでサービスを再開するまでの時間)、ノードに障害が発生したことまではわかりません。
SQL Anywhere でクラスタリングを使用する場合、データベースまたはデータベースサーバがクラスタ内の別のノードにフェイルオーバされると、コミットされていないトランザクションはすべて失われます。また、フェイルオーバが発生した場合は、クライアントはデータベースに再接続する必要があります。
SQL Anywhere ではさまざまなクラスタ環境をサポートしています。そのような環境では、クラスタソフトウェアが任意のアプリケーションを自動フェイルオーバの対象となる汎用リソースにすることで、高可用性が実現されます。ただし、フェイルオーバできるのはデータベースサーバプロセスのみで、監視プロセスや制御プロセスについては制限があります。
詳細については、 http://www.sybase.com/detail?id=1034743を参照してください。
ほとんどのクラスタソフトウェアには、特定のアプリケーション用のカスタムリソースを作成するための API が用意されています。SQL Anywhere には、Veritas Cluster Server の 2 つのカスタムフェイルオーバリソースが含まれます。SAServer と SADatabase です。SAServer エージェントはデータベースサーバのフェイルオーバを担当し、SADatabase エージェントは個々のデータベースファイルのフェイルオーバを担当します。エージェントは、アプリケーションに応じて、いずれか一方または両方とも使用できます。
SQL Anywhere Veritas Cluster Server エージェントを使用するには、次のようにシステムを設定する必要があります。
Veritas Cluster Server 4.1 以降を使用する
クラスタ内の各システムノードに SQL Anywhere を同じ構成でインストールする
データベースファイルが、クラスタ内のすべてのシステムからアクセスできる共有記憶装置に格納されている
ユーティリティデータベースのパスワードが、クラスタ内のすべてのシステムで同じである
SADatabase エージェントはユーティリティデータベースを使用して、特定のデータベースファイルを起動および停止します。クラスタに属しているすべてのシステムには、同じユーティリティデータベースパスワードを使用する必要があります。データベースサーバの起動時に -su データベースサーバオプションを指定して、ユーティリティデータベースのパスワードを設定します。
UNIX の場合、VCS エージェントは $SQLANY16/vcsagent/saserver にインストールされます。
新しいエージェントを設定して Veritas Cluster Server に追加するには、次の 3 つの方法があります。
Cluster Manager を使用する。
コマンドラインユーティリティを使用する。
テキストエディタを使用して、main.cf 設定ファイルを編集する。
ここでは、Cluster Manager を使用する手順について説明します。
使用可能なユーティリティの詳細については、『Veritas Cluster Server Administration Guide』を参照してください。
テキストエディタを使用して main.cf を手動で設定するには、main.cf ファイルを編集する前にすべての Veritas Cluster Server サービスを停止する必要があります。そうしないと、変更が反映されません。
SAServer エージェント設定
SADatabase エージェントの設定
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