アップグレードユーティリティ (dbupgrad)

注意

アップグレードユーティリティ (dbupgrad) を使用して、SQL Anywhere 9.0.2 以前のデータベースを SQL Anywhere 16 にアップグレードすることはできません。SQL Anywhere 9.0.2 以前のデータベースを 16 にアップグレードするには、アンロードと再ロードを実行してデータベースを再構築する必要があります。SQL Anywhere サーバのアップグレードを参照してください。

システムテーブルとビューを更新し、新しいデータベースオプションを追加し、すべてのシステムストアドプロシージャを再作成し、jConnect サポートをインストールし、データベースでの Java サポートを変更し、トランザクションログをアーカイブし、新しいトランザクションログを作成します。また、このユーティリティはデータベースを停止して再起動します。

構文

dbupgrad [ options ]

オプション

説明

@data

指定した環境変数または設定ファイルからオプションを読み込みます。

設定ファイル内のパスワードなどの情報を保護する場合は、ファイル難読化ユーティリティを使用して、設定ファイルの内容を難読化します。

-c "keyword=value; ..."

接続パラメータを指定します。

たとえば、次のコマンドは、sample16 というデータベースにパスワード sql を指定してユーザ DBA として接続し、jConnect サポートをインストールせずにアップグレードします。

dbupgrad -c "UID=DBA;PWD=sql;DBF=c:\sa16\sample16.db" -i

-i

jConnect メタデータのサポートを除外します。jConnect JDBC ドライバを使用してシステムカタログ情報にアクセスする場合は、このオプションを使用しないでください。このオプションを指定した場合でも、システムカタログ情報にアクセスしないかぎり、jConnect を使用できます。Sybase Central または ALTER DATABASE UPGRADE 文を使用して、jConnect メタデータのサポートを後から追加することもできます。

-nrs

アップグレード後にデータベースを停止しますが、再起動はしません。このオプションを指定しない場合は、AutoStop 接続パラメータを Yes に設定しないかぎり、アップグレード後にデータベースが再起動されます。

-o filename

指定されたファイルに出力メッセージを書き込みます。

-pd [ Y | N ]

16.0 より前のシステムプロシージャのうち、権限を必要とする操作を実行するものを、定義側 (所有者) の権限で実行するか呼び出し側の権限で実行するかを指定します。これらのプロシージャのリストについては、16.0 より前のバージョンのシステムプロシージャを呼び出し側または定義者として実行するを参照してください。

-pd N を指定すると、システムプロシージャが呼び出し側 (システムプロシージャを実行しようとしているユーザ) の権限で実行されます。

-pd Y を指定すると、システムプロシージャが定義側 (システムプロシージャを所有しているユーザまたはロール) の権限で実行されます。

何も指定しなければ、アップグレードされるデータベースの現在の設定が維持されます。16.0 より前のデータベースをアップグレードする場合は、これによってシステムプロシージャが定義側の権限で実行されます。

この設定は、バージョン 16.0 以降で追加されたシステムプロシージャには影響を与えず、ユーザ定義のプロシージャ (これらは引き続き定義側となります) のデフォルトの動作にも影響を与えません。

-q

クワイエットモードで実行します (ウィンドウを表示しません)。

権限

備考

警告

データベースファイルをバックアップしてからアップグレードしてください。

dbupgrad ユーティリティは、このソフトウェアの以前のバージョンで作成されたデータベースをアップグレードし、現在のバージョンが提供する機能を使用できるようにします。アップグレードできる最も古いバージョンは SQL Anywhere 10.0.0 です。このソフトウェアの初期のリリースで作成したデータベースに対して、そのバージョン以降のデータベースサーバを実行できますが、データベースを作成した後に導入された機能の中には、データベースをアップグレードしないかぎり使用できないものもあります。

アップグレードユーティリティを使用して、現在ミラーリングされているデータベースをアップグレードすると、エラーメッセージが返されます。

注意

データベースのアップグレード後にデータベースのマテリアライズドビューを再表示してください。

注意

データベースファイルの物理的な再編成を必要とする機能は、dbupgrad を使用しても使用できるようにはなりません。そのような機能には、インデックスの拡張やデータの格納に関する変更が含まれています。これらの拡張機能を利用するには、データベースのアンロードと再ロードを行ってください。

SQL Anywhere での新バージョンやソフトウェアの更新が利用可能になったため、アップグレードユーティリティを使って新しい機能を利用できます。

データベースのアップグレードでは、データベースをアンロードして再ロードする必要はありません。

アップグレード中、トランザクションログがアーカイブされます。アップグレード後、データベースの起動時に新しいトランザクションログが作成されます。

終了コードは、0 (成功) または 0 以外の値 (失敗) です。

参照

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