エラーや診断情報に関するパフォーマンスデータをテクニカルサポートに送信します。
dbsupport [ options ] operation [ operation-specific-option ]
dbsupport configuration-options
オプション | 説明 |
---|---|
@data |
指定した環境変数または設定ファイルからオプションを読み込みます。設定ファイルを参照してください。 設定ファイル内のパスワードなどの情報を保護する場合は、ファイル難読化ユーティリティ (dbhide) を使用して、設定ファイルの内容を難読化します。ファイル非表示ユーティリティ (dbfhide)を参照してください。 |
-o filename | 指定したファイルにログ出力メッセージを送信します。 |
-q | 重要なログ出力メッセージだけを表示します。 |
操作 | 説明 | ||||
---|---|---|---|---|---|
-e configuration-option |
指定された設定オプションの設定を表示します。たとえば次のコマンドを実行して、可能な場合にはプロンプトを表示するように dbsupport を設定したとします。
この場合、
設定ファイルの現在の値が明示的に設定されていない場合は、エコーされません。 |
||||
-is submission-ID [ -rr N ] |
テクニカルサポートに送信されたクラッシュレポートのステータスをチェックします。 たとえば、次のコマンドは送信 ID 66 のステータスを返します。
|
||||
-iu [ -r N ] |
ソフトウェアのビルドに対する更新をチェックします。次の更新があります。
更新のチェックは、Interactive SQL、Sybase Central、および SQL Anywhere コンソールユーティリティ (dbconsole) を使用して行うこともできます。ソフトウェアの更新を参照してください。 |
||||
-lc | テクニカルサポートに送信されていないすべてのクラッシュレポートのリストを作成します。リストされるレポート名には、-sc オプションを使用できます。 | ||||
-ls |
送信されたすべてのレポートの送信 ID のリストを作成します。次に例を示します。
このコマンドは次のような情報を返します。
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-pc filename | クラッシュレポートの情報を表示します。このオプションを使用すると、情報を確認してから送信できます。 | ||||
-pd | 収集された診断情報を表示します。このオプションを使用すると、情報を確認してから送信できます。 | ||||
-ps submission-ID |
送信された特定のレポートに関する情報を表示します。たとえば、コマンド
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||||
-sa [ -r number-of-submission-retries ] | 診断ディレクトリに保存されているすべてのクラッシュレポートと診断情報を送信します。 | ||||
-sc reportname [ -r number-of-submission-retries ] [ -nr | -rr N ] |
クラッシュレポートと診断情報を送信します。次に例を示します。
-lc オプションを使用すると、送信されていないレポートのリストを参照できます。 |
||||
-sd [ -r number-of-submission-retries ] |
診断情報だけを送信します。 診断ディレクトリの詳細については、SADIAGDIR 環境変数を参照してください。 |
設定オプション | 説明 | ||
---|---|---|---|
-cc [ autosubmit | no | promptDefY | promptDefN ] |
dbsupport によるプロンプトの動作を変更します。このオプションでは次のいずれかのオプションを指定できます。
-cc オプションを指定すると、その値がデフォルト値としてサポートユーティリティ (dbsupport) に使用されます。設定は、診断ディレクトリ内の dbsupport.ini ファイルに保存されます。 次のコマンドは、レポートを送信せず、ユーザに対してレポート送信の確認メッセージを表示しないように、サポートユーティリティを設定します。
パフォーマンスデータの定期送信を参照してください。 |
||
-cd retry-delay |
レポートの送信が失敗した場合にリトライするまでの遅延時間を秒単位で指定します。デフォルトの遅延時間は 30 秒です。 このオプションを指定すると、その値がデフォルト値としてサポートユーティリティに使用されます。設定は、診断ディレクトリ内の dbsupport.ini ファイルに保存されます。 次のコマンドでは、送信が失敗した場合に 3 秒間隔で最大 4 回リトライするように指定しています。
|
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-ce email-address;email-server[:port ][;user-id:password ] |
クラッシュの発生後に電子メールを送信するアドレスを指定します。電子メールは、email-server SMTP サーバを使用して送信されます。必要に応じて、使用するポートや、SMTP サーバでの認証に使用するユーザ ID とパスワードを指定できます。 |
||
-cet | -ce オプションで指定した電子メール設定をテストします。 | ||
-cid customer-id |
送信レポート内でユーザ自身を識別するための文字列を指定します。このオプションを指定すると、その値がデフォルト値としてサポートユーティリティに使用されます。設定は、診断ディレクトリ内の dbsupport.ini ファイルに保存されます。 次の例は、dbsupport に対してカスタマ ID 文字列を指定しています。
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-cid- |
dbsupport.ini ファイルからカスタマ ID 文字列を削除します。 |
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-cp { host [ :port ] | autodetect } |
エラーレポートの送信に使用する HTTP プロキシのホストとポートを設定します。デフォルトポートは 80 です。 Windows で UNIX で |
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-cp- |
dbsupport.ini ファイルから HTTP プロキシのホストとポートの設定を削除します。 |
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-cr number-of-submission-retries |
送信が失敗した場合のリトライ回数を指定します。 このオプションを指定すると、その値がデフォルト値としてサポートユーティリティに使用されます。設定は、診断ディレクトリ内の dbsupport.ini ファイルに保存されます。 次のコマンドでは、操作が失敗した場合に 3 秒間隔で最大 4 回リトライするように指定しています。
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操作固有のオプション | 説明 | ||
---|---|---|---|
-ac | 送信にコメントを追加します。 | ||
-af | 送信にファイルを付加します。-af オプションを複数回指定すると、送信に複数のファイルを付加できます。 | ||
-nr |
dbsupport がデータベースサーバで送信のステータスをチェックしないことを指定します。たとえば、次のコマンドは、レポートを送信するだけで、その送信のステータスについてはチェックしません。
デフォルトでは、送信しようとしている問題について解決策がすでに提示されていないかどうかチェックします。 |
||
-r number-of-submission-retries | dbsupport がレポートの送信をリトライする最大回数を指定します。0 を指定すると、リトライ回数は無限となります。デフォルト値は 10 です。dbsupport.ini ファイルに -cr オプションが保存されている場合、-r を指定すると -cr の値は上書きされます。 | ||
-rd retry-delay | レポートを再送するまでの dbsupport の待ち時間を秒単位で指定します。デフォルト値は 30 です。dbsupport.ini ファイルに -cd オプションが保存されている場合、-rd を指定すると -cr の値は上書きされます。 | ||
-rr number-of-submission-response-retries | dbsupport が送信に対する応答の取得をリトライする最大回数を指定します。0 を指定すると、リトライ回数は無限となります。デフォルト値は 10 です。 |
なし。
クラッシュレポートや診断情報レポートなどのパフォーマンスデータは、製品の品質向上に役立てられます。
SQL Anywhere プログラムで致命的なエラーまたはクラッシュが発生した場合は、エラー発生時のプログラムに関する技術情報を含むエラーレポートが作成されます。エラーレポートが作成されると、そのレポートをテクニカルサポートに提出するよう求めるプロンプトが表示されます。
サポートユーティリティ (dbsupport) を使用して、このレポートを提出することもできます。エラーレポートを送信すると、致命的なエラーやアサーションの原因の究明に役立つことがあります。エラーレポートが提出されると、テクニカルサポートの問い合わせで使用できる提出 ID を受け取ります。問題をテクニカルサポートに報告するときにこのエラーファイルを送信することで、テクニカルサポートが問題を速やかに処理することができます。テクニカルサポートに連絡しない場合でも、製品の品質向上に役立てるために、エラーレポートや診断レポートを提出することをおすすめします。
サポートユーティリティ (dbsupport) では、次のタスクを実行できます。
診断情報とクラッシュレポートを送信する
機能の統計を送信する
送信済みおよび未送信のクラッシュレポートに関する情報を表示する
送信済みおよび未送信のクラッシュレポートに関する情報を出力する
送信のステータスを問い合わせる
使用中の SQL Anywhere のビルドに対応するソフトウェア更新のリリース状況を問い合わせる
致命的なエラー (アサーション/クラッシュ) を検出した場合の dbsupport の動作を設定する。たとえば、データベースサーバがエラーレポートを送信するたびに、指定したハンドラプログラムを実行するように、dbsupport を設定できます。この機能は、エラー処理プロセスにカスタムアクションを追加する場合に便利です。
レポートの再送回数を設定する。たとえば、レポートの送信時に、30 秒以内に操作をリトライし、最大 10 回までリトライするように設定できます。この機能によって、サービスが一時的に使用不能となった場合の対処方法を組み込むことができます。
サポートユーティリティの設定は、診断ディレクトリの dbsupport.ini ファイルに格納されます。
操作固有のオプションは、dbsupport.ini file に保存されている動作を含め、デフォルトの動作に優先させる場合に役立ちます。
グラフィカルな管理ツールで、エラーレポートを送信するオプションを削除するよう設定することができます。 管理ツールの設定を参照してください。
レポートを送信しないことを選択した場合、レポートの内容はハードディスクの診断ディレクトリに維持されます。このディレクトリはソフトウェアプログラムによって自動的に作成されるもので、レポートの保存と、サポートユーティリティ (dbsupport) の設定の格納にのみ使用されます。
診断ディレクトリの場所 診断ディレクトリの場所はプラットフォームによって異なります。
データベースサーバは、次の優先順序に従って診断ディレクトリの有無をチェックします。
Windows (Windows Mobile を除く)
SADIAGDIR 環境変数で指定されたディレクトリ (設定している場合)。
デフォルトの診断ディレクトリ:
Windows XP:%ALLUSERSPROFILE%\Application Data\SQL Anywhere 16\diagnostics.
Windows Vista 以降:%ALLUSERSPROFILE%\SQL Anywhere 16\diagnostics.
現在のディレクトリ。
テンポラリディレクトリ。SATMP、TMP、TMPDIR、TEMP の各環境変数を参照してください。
Windows Mobile
実行プログラムファイルのディレクトリ。
現在のディレクトリ。
テンポラリディレクトリ。Windows Mobile でのレジストリ設定を参照してください。
UNIX、Linux、OS X
SADIAGDIR 環境変数で指定されたディレクトリ (設定している場合)。
デフォルトの診断ディレクトリは $HOME/.sqlanywhere16/diagnostics です。
現在のディレクトリ。
テンポラリディレクトリ。SATMP、TMP、TMPDIR、TEMP の各環境変数を参照してください。
UNIX では、データベースサーバまたは Mobile Link サーバをデーモンとして実行する場合やユーザが root/nobody である場合、ユーザのホームディレクトリにクラッシュレポートを書き込むことは推奨されません。
エラーレポートファイル名 エラーレポートのファイル名は、次のように構成されます。
アプリケーションを識別するプレフィクス
アプリケーションプレフィクス | アプリケーション |
---|---|
DBCONSOLE | SQL Anywhere コンソールユーティリティ |
ISQL | Interactive SQL ユーティリティ |
LSN | Listener ユーティリティ |
MLC | Mobile Link クライアント |
MLS | Mobile Link サーバ |
ML_MON | Mobile Link プロファイラ |
SA | パーソナルデータベースサーバまたはネットワークデータベースサーバ |
SCJ | Sybase Central |
SR | SQL Remote |
ソフトウェアのバージョンを示す数値
アンダースコアで連結された 2 つのフィールド (エラーレポートが作成されたときのタイムスタンプを示す)
アプリケーションの識別子
拡張子 .dmp
たとえば、SA16_20110620_133828_32116.dmp は、SQL Anywhere バージョン 16 のデータベースサーバで、2011/06/20 の午後 1:38:28 に、プロセス 32116 から作成されたエラーレポートであることを示します。
この dbsupport のデフォルト動作を変更するには、-cc オプションを使用します。
次のコマンドは、ユーザにメッセージを表示せず、自動的にレポートを送信するように dbsupport を設定します。
dbsupport -cc autosubmit |
次のコマンドは、自動的にレポートを送信し、電子メールサーバ emailserver.company.com を使用して myemail@company.com 宛てに電子メールによる通知を送信するように dbsupport を設定します。
dbsupport -cc autosubmit -ce "myemail@company.com";"emailserver.company.com:25" |
次のコマンドは、レポートの自動送信を無効にします。
dbsupport -cc no |
-lc オプションを使用してエラーレポートのリストを表示できます。次のコマンドは、送信されていないすべてのクラッシュレポートのリストを作成します。
dbsupport -lc |
-sa、-sc、または -sd オプションを使用してエラーレポートを手動で送信できます。次のコマンドは、診断ディレクトリに保存されているすべてのレポートを送信します。
dbsupport -sa |
-ac オプションと -af オプションをそれぞれ指定して、エラーレポートと共にコメントとファイルを送信できます。
dbsupport -sc SA16_20080901_113308_3360 -ac "The message.txt file provides more information about this error report." -af c:\scenario.txt -af c:\message.txt |
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