SQL Remote メッセージリンクのメッセージ制御パラメータを設定します。
SET REMOTE link-name OPTION [ userid.| PUBLIC.]link-option-name = link-option-value
link-name : file | ftp | http | smtp
link-option-name : common-options | file-options | ftp-options | smtp-options
common-options : debug | encode_dll | max_retries | output_log_send_on_error | output_log_send_limit | output_log_send_now | pause_after_failure
file-options : directory | invalid_extensions | unlink_delay
ftp-options : active_mode | host | invalid_extensions | password | port | root_directory | reconnect_retries | reconnect_pause | suppress_dialogs | user
http-options : | certificate | client_port | https | password | proxy | reconnect_retries | reconnect_pause | root_directory | url | user
smtp-options : local_host | pop3_host | pop3_password | pop3_port | pop3_userid | smtp_authenticate | smtp_option | smtp_password | smtp_port | smtp_userid | suppress_dialogs | top_supported
link-option-value : string
userid userid を指定しない場合、現在のパブリッシャが使用されます。
common-options FILE、FTP、HTTP、SMTP メッセージシステムに共通のオプションは、次のとおりです。
debug このパラメータは、YES または NO に設定されます。デフォルトは NO です。YES を設定すると、メッセージシステムに固有のデバッグ出力が表示されます。この情報は、メッセージシステムのトラブルシューティングに使用できます。
max_retries デフォルトでは、SQL Remote が継続モードで実行されていて、メッセージシステムにアクセスするときにエラーが発生する場合、送受信フェーズの後に停止します。このパラメータを使用して、停止前に SQL Remote が再試行する送受信フェーズの回数を指定します。
output_log_send_on_error エラーが発生すると、情報を送信します。
output_log_send_limit 統合データベースに送信される情報の量を制限します。output_log_send_limit オプションには、統合データベースに送信されるバイト数を指定します。これは、出力ログの最後に表示されます (つまり、最後のエントリです)。デフォルトは 5 K です。
output_log_send_now YES に設定されると、統合データベースに出力ログ情報を送信します。次のポーリング時にリモートデータベースは出力ログ情報を送信し、その後、output_log_send_now オプションが NO にリセットされます。
pause_after_failure このパラメータが使えるのは、max_retries がゼロ以外の値に指定され、SQL Remote が継続モードで実行されている場合です。メッセージシステムでエラーが発生すると、このパラメータは、SQL Remote が送受信フェーズを再試行する間に待機する時間を秒で指定します。
encode_dll カスタムエンコードスキームを実装している場合は、作成したカスタムエンコード DLL のフルパスをこの値に設定する必要があります。
file-options これらのオプションは、ファイルメッセージシステムにのみ適用されます。
directory メッセージが格納されるディレクトリです。このパラメータは、SQLREMOTE 環境変数の代替となります。
invalid_extensions メッセージングシステムでのファイルの生成時に SQL Remote Message Agent (dbremote) で使用されないようにするファイル拡張子の、カンマで区切られたリスト。
Unlink_delay ファイル削除に失敗した後、次にファイルの削除を試みるまでの秒数。unlink_delay に対して値が定義されていない場合、デフォルト動作は、最初の試行失敗の後に 1 秒間、2 回目の試行失敗の後に 2 秒間、3 回目の試行失敗の後に 3 秒間、4 回目の試行失敗の後に 4 秒間一時停止するように設定されています。
ftp-options これらのオプションは、FTP メッセージシステムにのみ適用されます。
active_mode このパラメータは、SQL Remote がクライアント/サーバ接続を確立する方法を制御します。このパラメータは、YES または NO に設定されます。デフォルトは NO (受動モード) です。受動モードは推奨の転送モードで、FTP メッセージリンクにデフォルトとして設定されています。受動モードでは、すべてのデータ転送接続はクライアント (この場合はメッセージリンク) から開始されます。アクティブモードでは、FTP サーバがすべてのデータ接続を開始します。
host FTP サーバを実行しているコンピュータのホスト名。このパラメータには、ホスト名 (FTP.ianywhere.com など) または IP アドレス (192.138.151.66 など) を使用できます。
invalid_extensions メッセージングシステムでのファイルの生成時に dbremote で使用されないようにするファイル拡張子の、カンマで区切られたリスト。
password FTP ホストにアクセスするためのパスワード。
port FTP の接続に使用される IP ポート番号。このパラーメータは通常は不要です。
reconnect_retries 失敗になる前に、リンクがサーバでソケットを開こうと試行する回数。デフォルト値は 4 です。このパラメータを設定すると、再接続のみに影響します。FTP リンクによる最初の接続には影響しません。
reconnect_pause 接続の試行失敗後に次の接続まで待機する秒数。デフォルトは 30 秒です。このパラメータを設定すると、再接続のみに影響します。FTP リンクによる最初の接続には影響しません。
root_directory メッセージが保存される、FTP ホストサイトのルートディレクトリ。
suppress_dialogs このパラメータは、TRUE または FALSE に設定されます。TRUE に設定されている場合は、FTP サーバへの接続の試行失敗後に、[接続] ウィンドウは表示されません。代わりに、エラーが発生します。
user FTP ホストにアクセスするためのユーザ名。
http-options これらのオプションは、HTTP メッセージシステムにのみ適用されます。
certificate 安全な (HTTPS) 要求を行うには、HTTPS サーバで使用される証明書にクライアントがアクセスできる必要があります。必要な情報は、セミコロンで区切られたキー/値のペアの文字列で指定されます。ファイルキーを使用して証明書のファイル名を指定できます。ファイルキーと証明書キーを一緒に指定することはできません。次のキーを使用できます。
キー | 省略形 | 説明 |
---|---|---|
file | 証明書のファイル名 | |
certificate | cert | 証明書自体 |
company | co | 証明書で指定された会社 |
unit | 証明書で指定された会社の部署 | |
name | 証明書で指定された通称 |
証明書は、HTTPS サーバに対する要求、または安全でないサーバから安全なサーバにリダイレクトされる可能性がある要求に対してのみ必要です。PEM でフォーマットされた証明書のみがサポートされています。certificate='file=filename'
SQL Anywhere データベース内で証明書名を作成する
CREATE OR REPLACE CERTIFICATE certificate_name FROM FILE 'certificate_file'; |
HTTPS メッセージタイプの証明書名を使用する
SET REMOTE HTTP OPTION user_name.certificate = 'cert_name=certificate_name'; |
client_port SQL Remote が HTTP を使用して通信するポート番号を識別します。これは「送信」TCP/IP 接続をフィルタするファイアウォール経由で接続するためのもので、この用途にかぎり推奨されています。単一のポート番号、ポート番号の範囲、または両方の組み合わせを指定できます。指定したクライアントポートの数が少ないと、SQL Remote が前回の実行でポートを閉じた後すぐにオペレーティングシステムがポートを解放しなかった場合に、SQL Remote でメッセージの送受信ができなくなる可能性があります。
debug YES に設定すると、すべての HTTP コマンドと応答が出力ログに表示されます。この情報は、HTTP のサポート問題のトラブルシューティングに使用できます。デフォルトは NO です。
https HTTPS (https=yes) または HTTP (https=no) を使用するかどうかを指定します。
password メッセージサーバのデータベースパスワード。パスワードは、RFC 2617 の基本認証を使用してサードパーティの HTTP サーバとゲートウェイに対する認証を行います。
proxy_host プロキシサーバの URI を指定します。SQL Remote がプロキシサーバを介してネットワークにアクセスする場合に使用します。SQL Remote がプロキシサーバに接続し、そのプロキシサーバを介してメッセージサーバに要求を送信することを示します。
reconnect_retries 失敗になる前に、リンクがサーバでソケットを開こうと試行する回数。デフォルト値は 4 です。このパラメータを設定すると、再接続のみに影響します。FTP リンクによる最初の接続には影響しません。
reconnect_pause 接続の試行失敗後に次の接続まで待機する秒数。デフォルトは 30 秒です。このパラメータを設定すると、再接続のみに影響します。FTP リンクによる最初の接続には影響しません。
root_directory この HTTP 制御パラメータは、クライアント側で指定された場合には無視されます。sr_add_message_server または sr_update_message_server ストアドプロシージャを呼び出す前に、メッセージサーバでこの制御パラメータを定義します。HTTP メッセージシステムを使用する場合、リモートユーザまたはパブリッシャに指定するアドレスには、1 つのサブディレクトリのみを含めることができます。複数のサブディレクトリを含めることはできません。
url サーバ名または IP アドレスを指定し、任意で、使用する HTTP サーバのポート番号をセミコロンで区切って指定します。要求が Relay Server を経由する場合は、URL 拡張子を任意で追加して、要求の渡し先のサーバファームを示すことができます。
user メッセージサーバのデータベースユーザ ID。RFC 2617 の基本認証を使用してサードパーティの HTTP サーバとゲートウェイに対する認証を行います。
smtp-options これらのオプションは、SMTP メッセージシステムにのみ適用されます。
local_host ローカルコンピュータの名前。SQL Remote がローカルホスト名を決定できないコンピュータで設定すると便利です。ローカルホスト名は、任意の SMTP サーバとのセッションを開始するのに必要です。ほとんどのネットワーク環境では、ローカルホスト名が自動的に決定されるため、このエントリは不要です。
pop3_host POP ホストを実行しているコンピュータの名前。一般的には、SMTP ホストと同じ名前です。SMTP/POP3 ログインウィンドウの POP3 ホストフィールドに対応しています。
pop3_password メールの受信に使用するパスワード。SMTP/POP3 ログインウィンドウのパスワードフィールドに対応しています。
pop3_port POP サーバの受信対象ポートの番号。デフォルトは 110 です。これは、SMTP/POP3 ログインウィンドウのポートフィールドに対応しています。
pop3_userid メールの受信に使用するユーザ ID。POP ユーザ ID は、SMTP/POP3 ログインウィンドウのユーザ ID フィールドに対応しています。必ず POP ホスト管理者からユーザ ID を取得してください。
smtp_host SMTP サーバが動作しているコンピュータの名前。SMTP/POP3 ログインウィンドウの SMTP ホストフィールドに対応しています。
top_supported 受信メッセージを列挙するときに、SQL Remote は TOP という POP3 コマンドを使用します。TOP コマンドは、すべての POP サーバでサポートされているわけではありません。top_supported パラメータを NO に設定すると、SQL Remote は RETR コマンドを使用します。このコマンドは TOP よりも効率は落ちますが、すべての POP サーバで動作します。デフォルトは YES です。
smtp_authenticate SMTP リンクがユーザを認証するかどうかを決定します。デフォルト値は YES です。SMTP 認証を無効にする場合は、このパラメータを NO に設定します。
smtp_userid SMTP 認証のユーザ ID。デフォルトでは、このパラメータは pop3_userid パラメータと同じ値を取ります。smtp_userid は、ユーザ ID が POP サーバ上のユーザ ID と異なる場合にのみ設定する必要があります。
smtp_password SMTP 認証のパスワード。デフォルトでは、このパラメータは pop3_password パラメータと同じ値を取ります。smtp_password は、ユーザ ID が POP サーバ上のユーザ ID と異なる場合にのみ設定する必要があります。
smtp_port SMTP サーバの現在の受信対象ポートの番号。デフォルトは 25 です。これは、SMTP/POP3 ログインウィンドウのポートフィールドに対応しています。
suppress_dialogs このパラメータが true に設定されている場合は、メールサーバへの接続の試行失敗後に、[接続] ウィンドウは表示されません。代わりに、エラーが発生します。
メッセージリンクの初回使用時に、ユーザがメッセージリンクパラメータを [メッセージリンク] ウィンドウに入力すると、SQL Remote (dbremote) Message Agent はそのパラメータを保存します。その場合はこの文を明示的に使用する必要はありません。この文は、たくさんのデータベースから抽出を行うための統合データベースを作成する場合に非常に効果的です。
オプション名では、大文字と小文字が区別されます。オプションの大文字小文字の区別は、オプションによって異なります。Boolean 値では大文字と小文字が区別されず、パスワード、ディレクトリ、その他の文字列の大文字と小文字の区別は、ファイルシステム (ディレクトリ名の場合) またはデータベース (ユーザ ID とパスワードの場合) の大文字と小文字の区別に依存します。
パブリッシャは自分自身のオプションを設定できます。それ以外の場合、SYS_REPLICATION_ADMIN_ROLE システムロールが必要です。
オートコミット。
SQL/2008 ベンダー拡張。
次の文は、ユーザ Sam_Singer 用の FTP リンクに対し、FTP ホストを ftp.mycompany.com に設定します。
SET REMOTE FTP OPTION Sam_Singer.host = 'ftp.mycompany.com'; |
次の文は、生成されるメッセージの特定ファイル拡張子を SQL Remote が使用しないようにします。
SET REMOTE FTP OPTION "Public"."invalid_extensions"='exe,pif,dll,bat,cmd,vbs'; |
次の文は、ユーザ Sam_Singer の HTTP リンクのローカルホストを示す URL を設定します。
SET REMOTE HTTP OPTION Sam_Singer.url='localhost:8033'; |
次の文は、要求を srhttp ファームに転送する Relay Server を指すように HTTP URL を設定します。
SET REMOTE HTTP OPTION "public"."url"='iis7.company.com:80/rs/client/rs_client.dll/srhttp'; |
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