テーブルロック

ローのロックのほかに、SQL Anywhere ではテーブルのロックもサポートしています。テーブルロックは、テーブルのスキーマにロックをかけるスキーマロックと異なり、テーブル内のすべてのローに対してロックをかけます。テーブルロックには、共有、書き込みを意図、排他という 3 つの種類があります。

テーブルロックは、トランザクションが COMMIT または ROLLBACK で終了したときに解放されます。

次の表に、競合するテーブルロックの組み合わせを示します。

	共有	意図的	排他
共有		競合	競合
意図的	競合		競合
排他	競合	競合	競合

共有テーブルロック

共有テーブルロックでは、複数のトランザクションがベーステーブルのデータを読み込めます。ベーステーブルに共有テーブルロックを持つトランザクションは、他のトランザクションが修正中のローにロックをかけていない場合に、テーブルを変更できます。

共有テーブルロックは、たとえば LOCK TABLE...IN SHARED MODE 文を実行することで取得できます。REFRESH MATERIALIZED VIEW や REFRESH TEXT INDEX 文も WITH SHARE MODE 句をサポートするため、再表示の操作中に基本となるテーブルの共有テーブルロックを作成する場合に使用できます。

書き込みを意図したテーブルロックは意図的テーブルロックとも呼ばれます。意図的テーブルロックは、トランザクションによってローの書き込みロックが最初に取得されるときに、暗黙的に取得されます。つまり、意図的テーブルロックは、ローの更新、挿入または削除時に取得されます。共有テーブルロックと同様に、意図的テーブルロックは、トランザクションが COMMIT または ROLLBACK で完了するまで保持されます。意図的テーブルロックは、共有テーブルロックや排他テーブルロックと競合しますが、他の意図的テーブルロックとは競合しません。

排他テーブルロック

排他テーブルロックは、新しいデータの挿入など、他のトランザクションがテーブルのスキーマまたはデータを変更するのを防ぎます。排他スキーマロックとは異なり、独立性レベル 0 で実行しているトランザクションは、テーブルロックが排他的に設定されているテーブルのローを読み込むことはできます。一度に 1 つのトランザクションだけが、テーブルに対して排他ロックをかけられます。排他テーブルロックは、その他のすべてのテーブルロックとローロックとの間で競合します。

LOAD TABLE 文を使用すると、排他テーブルロックを暗黙的に取得します。

排他テーブルロックは、LOCK TABLE...IN EXCLUSIVE MODE 文を使用することで、明示的に取得します。REFRESH MATERIALIZED VIEW や REFRESH TEXT INDEX 文も WITH EXCLUSIVE MODE 句を提供するため、再表示の操作中に基本となるテーブルの排他テーブルロックを指定する場合に使用できます。

参照

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