Mobile Link SQL Anywhere クライアントの拡張オプション

拡張オプションは、dbmlsync コマンドライン上で -e オプションまたは -eu オプションを使用して指定するか、データベースに格納できます。拡張オプションをデータベースに格納するには、Sybase Central を使用するか、sp_hook_dbmlsync_set_extended_options イベントフックを使用するか、次のいずれかの文で OPTION 句を使用します。

CREATE SYNCHRONIZATION SUBSCRIPTION
ALTER SYNCHRONIZATION SUBSCRIPTION
CREATE SYNCHRONIZATION USER
ALTER SYNCHRONIZATION USER
同期ユーザを指定しない CREATE SYNCHRONIZATION SUBSCRIPTION (これによって、拡張オプションがパブリケーションに対応付けられる)

優先順位

dbmlsync は、データベースに格納されるオプションとコマンドラインで指定されるオプションを結合します。競合するオプションが指定されている場合、dbmlsync は次のようにして競合を解決します。次のリストで先に示す方法で指定されているオプションが、後に示すものよりも優先されます。

sp_hook_dbmlsync_set_extended_options イベントフックで指定されているオプション。
拡張オプションではないコマンドラインで指定されたオプション(たとえば、-ds は -e "ds=off" を上書きします。)
コマンドラインで -eu オプションを使用して指定されているオプション
コマンドラインで -e オプションを使用して指定されているオプション
SQL 文または Sybase Central でサブスクリプションに対して指定されているオプション。同期モデル展開ウィザードを使用して Mobile Link モデルを展開すると、拡張オプションが自動的に設定され、サブスクリプションで指定されます。
SQL 文または Sybase Central で Mobile Link ユーザに対して指定されているオプション
SQL 文または Sybase Central でパブリケーションに対して指定されているオプション

注意

この優先順位は、前述の SQL 文の TYPE と ADDRESS の各オプションで指定しているような接続パラメータにも適用されます。

拡張オプションは、ログと SYSSYNC システムビューで確認できます。

拡張オプションを使用して同期をチューニングする方法については、dbmlsync 拡張オプションを参照してください。

拡張オプションの概要

拡張オプションのリストは以下のとおりです。

オプション	説明
BufferDownload={ON \| OFF}; ...	Mobile Link サーバからのダウンロードを、リモートデータベースに適用する前に、すべてキャッシュに読み込むかどうかを指定します。 BufferDownload (bd) 拡張オプションを参照してください。
CommunicationAddress=protocol-option; ...	Mobile Link サーバに接続するネットワークプロトコルオプションを指定します。 CommunicationAddress (adr) 拡張オプションを参照してください。
CommunicationType=network-protocol; ...	Mobile Link サーバへの接続に使用するネットワークプロトコルの種類を指定します。 CommunicationType (ctp) 拡張オプションを参照してください。
ConflictRetries=number; ...	競合のためにダウンロードが失敗した場合のリトライの回数を指定します。 ConflictRetries (cr) 拡張オプションを参照してください。
ContinueDownload={ ON \| OFF }; ...	以前に失敗したダウンロードを再起動します。 ContinueDownload (cd) 拡張オプションを参照してください。
DisablePolling={ON \| OFF}; ...	ログスキャンの自動ポーリングを無効にします。 DisablePolling (p) 拡張オプションを参照してください。
DownloadOnly={ ON \| OFF }; ...	同期がダウンロード専用であることを指定します。 DownloadOnly (ds) 拡張オプションを参照してください。
DownloadReadSize=number[ K ]; ...	再起動可能なダウンロードについて、通信障害の後に再送する必要があるデータの最大値を指定します。 DownloadReadSize (drs) 拡張オプションを参照してください。
ErrorLogSendLimit=number[ K \| M ]; ...	同期エラーが発生した場合、dbmlsync からサーバに送信するリモートメッセージログファイルのサイズを指定します。 ErrorLogSendLimit (el) 拡張オプションを参照してください。
FireTriggers={ ON \| OFF }; ...	ダウンロードが適用されたときにリモートデータベースでトリガが起動されるように指定します。 FireTriggers (ft) 拡張オプションを参照してください。
HoverRescanThreshold=number[ K \| M ]; ...	スケジュールを使用している場合、再スキャンの実行までに累積可能な廃棄メモリ量を制限します。 HoverRescanThreshold (hrt) 拡張オプションを参照してください。
IgnoreHookErrors={ ON \| OFF }; ...	フック関数内で発生したエラーを無視するように指定します。 IgnoreHookErrors (eh) 拡張オプションを参照してください。
IgnoreScheduling={ ON \| OFF }; ...	Schedule 拡張オプションを無視するように指定します。 IgnoreScheduling (isc) 拡張オプションを参照してください。
Increment=number[ K \| M ]; ...	インクリメンタルアップロードを有効にし、インクリメンタルアップロードのサイズを制御します。 Increment (inc) 拡張オプションを参照してください。
LockTables={ ON \| OFF \| SHARE \| EXCLUSIVE }; ...	同期されるパブリケーション内のテーブルを同期する前にロックするよう指定します。 LockTables (lt) 拡張オプションを参照してください。
MirrorLogDirectory=dir; ...	古いトランザクションログのミラーファイルを削除できるようにその場所を指定します。 MirrorLogDirectory (mld) 拡張オプションを参照してください。
MobiLinkPwd=password; ...	Mobile Link パスワードを指定します。 MobiLinkPwd (mp) 拡張オプションを参照してください。
NewMobiLinkPwd=new-password; ...	新しい Mobile Link パスワードを指定します。 NewMobiLinkPwd (mn) 拡張オプションを参照してください。
NoSyncOnStartup={ on \| off }; ...	dbmlsync が起動時に同期するのを防ぎます。このオプションを指定しない場合は、スケジューリングオプションにより、dbmlsync が起動時に同期されます。 NoSyncOnStartup (nss) 拡張オプションを参照してください。
OfflineDirectory=path; ...	オフライントランザクションのログを含むパスを指定します。 OfflineDirectory (dir) 拡張オプションを参照してください。
PollingPeriod=number[S \| M \| H \| D ]; ...	ログスキャンのポーリング周期を指定します。 PollingPeriod (pp) 拡張オプションを参照してください。
Schedule=schedule; ...	同期のスケジュールを指定します。 Schedule (sch) 拡張オプションを参照してください。
ScriptVersion=version-name; ...	スクリプトバージョンを指定します。 ScriptVersion (sv) 拡張オプションを参照してください。
SendDownloadAck={ ON \| OFF }; ...	クライアントからサーバにダウンロード確認が送信されるように指定します。 SendDownloadAck (sa) 拡張オプションを参照してください。
SendTriggers={ ON \| OFF }; ...	アップロード時にトリガの動作が送信されるように指定します。 SendTriggers (st) 拡張オプションを参照してください。
TableOrder=tables; ...	アップロードでのテーブルの順序を指定します。 TableOrder (tor) 拡張オプションを参照してください。
TableOrderChecking={ OFF \| ON }; ...	TableOrder 拡張オプションで指定されたテーブルの順序について、参照整合性のチェックを無効にすることができます。 TableOrderChecking (toc) 拡張オプションを参照してください。
UploadOnly={ ON \| OFF }; ...	同期がアップロードだけを含むように指定します。 UploadOnly (uo) 拡張オプションを参照してください。
Verbose={ ON \| OFF }; ...	完全冗長を指定します。 Verbose (v) 拡張オプションを参照してください。
VerboseHooks={ ON \| OFF }; ...	フックスクリプトに関するメッセージのログを取るように指定します。 VerboseHooks (vs) 拡張オプションを参照してください。
VerboseMin={ ON \| OFF }; ...	少量の情報のログを取るように指定します。 VerboseMin (vm) 拡張オプションを参照してください。
VerboseOptions={ ON \| OFF }; ...	指定したコマンドラインオプション (拡張オプションを含む) に関する情報のログを取るように指定します。 VerboseOptions (vo) 拡張オプションを参照してください。
VerboseRowCounts={ ON \| OFF }; ...	アップロードおよびダウンロードされるローの数のログを取るように指定します。 VerboseRowCounts (vn) 拡張オプションを参照してください。
VerboseRowValues={ ON \| OFF }; ...	アップロードおよびダウンロードされるローの値のログを取るように指定します。 VerboseRowValues (vr) 拡張オプションを参照してください。
VerboseUpload={ ON \| OFF }; ...	アップロードストリームに関する情報のログを取るように指定します。 VerboseUpload (vu) 拡張オプションを参照してください。

参照

例

次の dbmlsync コマンドラインは、dbmlsync を起動するときの拡張オプションの設定方法を示します。

dbmlsync -e "adr=host=localhost;dir=c:\db\logs"...

次の SQL 文は、拡張オプションをデータベースに格納する方法を示します。

CREATE SYNCHRONIZATION SUBSCRIPTION TO mypub
   FOR mluser
   ADDRESS 'host=localhost'
   OPTION schedule='weekday@11:30am-12:30pm', dir='c:\db\logs'

次の dbmlsync コマンドラインは、オプションとその構文をリストする使用画面を開きます。

dbmlsync -l

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