各ダウンロードファイルには、ファイルの最終ダウンロードタイムスタンプから次の最終ダウンロードタイムスタンプまでの間に統合データベースで発生したダウンロード対象のすべての変更が格納されています。統合データベースでの時刻は、両方の時刻の値に使用されます。デフォルトでは、ファイルの最終ダウンロード時刻は 1900 年 1 月 1 日 12:00 AM で、ファイルの次の最終ダウンロードタイムスタンプはダウンロードファイルが作成された時刻です。これらのデフォルト値を上書きするには、generate_next_last_download_timestamp スクリプト、modify_last_download_timestamp スクリプト、modify_next_last_download_timestamp スクリプトを統合データベースに実装します。

リモートサイトは、ファイルの最終ダウンロードタイムスタンプが、リモートの最終ダウンロードタイムスタンプ以前である場合にのみ、ダウンロードファイルを適用できます。これにより、リモートデータベースは統合データベースで発生した操作を失うことはありません。通常、このチェックに基づいたファイルベースのダウンロードが失敗した場合、リモートデータベースは 1 つまたは複数のダウンロードファイルを失っていることになります。この状況を修正するには、取得しなかったダウンロードファイルを適用するか、完全な同期またはダウンロード専用の同期を実行します。

さらに、リモートサイトは、次のファイルの最終ダウンロードタイムスタンプが、リモートデータベースの最終ダウンロードタイムスタンプよりも後である場合にのみ、ダウンロードファイルを適用できます。リモートデータベースの最終ダウンロードタイムスタンプは、ダウンロード対象のすべての変更をリモートデータベースが受信するまでの時刻 (統合データベースでの時刻) です。リモートデータベースの最終ダウンロード時刻は、通常またはファイルベースのダウンロードをリモートデータベースが正常に適用するたびに更新されます。このチェックを行うことにより、より新しいデータがすでにダウンロードされている場合はダウンロードファイルが適用されることはありません。一般的には、これが発生するのは、ダウンロードファイルが正常に適用されなかった場合です。たとえば、ダウンロードファイル F1.df が作成され、別のファイル F2.df が後で作成されたとします。このチェック機能により、F2.df の後に F1.df が適用されることはありません。これは、F2.df の新しいデータが、F1.df の古いデータで上書きされてしまうのを防ぐためです。

次の最終ダウンロードタイムスタンプに基づいたファイルベースのダウンロードが失敗した場合、このファイルを削除する以外に必要な作業はありません。新しいファイルを受信すると、同期は成功します。

ダウンロードファイルの作成時刻は、ファイルの作成が開始された時点の統合データベースでの時刻を示しています。ダウンロードファイルを適用できるのは、ファイルの作成時刻が、リモートデータベースの最終アップロード時刻よりも後の場合だけです。リモートの最終アップロード時刻は、リモートの正常な最終アップロードがコミットされた時点の統合データベースでの時刻です。このチェックにより、ダウンロードの作成後にアップロードされた (ダウンロードよりも新しい) データは、ダウンロードファイルの古いデータで上書きされることはありません。

このチェックに基づいてダウンロードファイルが拒否されても、必要な作業はありません。リモートサイトは、次のダウンロードファイルの適用が可能になっている必要があります。

dbmlsync がアップロードを Mobile Link サーバに送信した後に確認を取得しなかったためにアップロードが失敗した場合は、リモートデータベースの最終アップロード時刻が正しくないことがあります。この場合、作成時刻のチェックを実行できません。また、リモートデータベースは通常の同期を完了するまでダウンロードファイルを適用できません。

dbmlsync は、リモートデータベースのトランザクションログをスキャンし、アップロードする必要があるすべての変更のリストを構築してから、ダウンロードファイルを適用します。dbmlsync がダウンロードファイルを適用するのは、アップロードが必要な変更のあるローに影響する操作がダウンロードファイルに含まれていない場合だけです。