modify_user 接続イベント

次の表の説明では、SQL データ型を示します。Java または .NET でスクリプトを作成する場合、適切な対応するデータ型を使用します。 SQL データ型と Java データ型とSQL データ型と .NET データ型を参照してください。

SQL スクリプトでは、名前または疑問符を使用してイベントパラメータを指定できます。疑問符の使用は推奨されなくなりました。名前付きパラメータを使用することをおすすめします。1 つのスクリプト内で名前と疑問符を混在させることはできません。疑問符を使用する場合、パラメータは以下に示す順に指定する必要があり、後続のパラメータが指定されていない場合のみ省略可能です (たとえば、パラメータ 2 を使用する場合は、パラメータ 1 を使用してください)。名前付きパラメータを使用する場合は、パラメータの任意のサブセットを任意の順に指定できます。

SQL スクリプトのパラメータ名	説明	順序 (SQL では非推奨)
s.remote_id	VARCHAR(128)。Mobile Link リモート ID。名前付きパラメータを使用している場合のみ、リモート ID を参照できます。	適用外
s.username	VARCHAR(128)。Mobile Link ユーザ名。これは INOUT パラメータです。	1
s.script_version	VARCHAR(128)。Mobile Link サーバが現在の同期に使用しているスクリプトバージョン文字列をこのパラメータに渡すことを指定する、オプションの IN パラメータ。このパラメータの指定に疑問符を使用することはできません。	適用外

なし。

このスクリプトは、認証トランザクションの最後に呼び出されます。

Mobile Link サーバは、ユーザ名をパラメータとして指定します。このパラメータによってスクリプトが呼び出され、Mobile Link クライアントからユーザ名が送信されます。必要に応じて、代替ユーザ名を作成することもできます。このスクリプトを使用すると、Mobile Link スクリプトの呼び出しで使用するユーザ名を変更できます。

username パラメータは、ユーザ名を格納するのに十分な長さでなければなりません。

modify_user イベント用の SQL スクリプトは、ストアドプロシージャとして実装してください。

注意

より柔軟な方法で Mobile Link ユーザ名をマッピングするには、ユーザ定義の名前付きパラメータを使用します。ユーザ定義の名前付きパラメータを参照してください。

次の例は、マッピングテーブル user_device を使用して、リモートデータベースのユーザ名をデバイスを使用しているユーザの ID にマッピングします。この方法は、同じ人物が複数のリモート (PDA やラップトップなど) を所有し、(ユーザの名前または ID に基づいて) 同じ同期論理が必要なときに使用できます。

次の Mobile Link システムプロシージャコールは、ModifyUser ストアドプロシージャを modify_user イベントに割り当てます。これは SQL Anywhere 統合データベース用の構文です。

CALL ml_add_connection_script(
 'ver1',
 'modify_user',
 'call ModifyUser( {ml s.username} )' )

次の SQL 文は ModifyUser ストアドプロシージャを作成します。

CREATE PROCEDURE ModifyUser( INOUT u_name varchar(128) )
BEGIN
 SELECT user_name
    INTO u_name
    FROM user_device
    WHERE device_name = u_name;
END

次の Mobile Link システムプロシージャコールは、スクリプトバージョン ver1 を同期するときに、modifyUser という Java メソッドを modify_user 接続イベント用のスクリプトとして登録します。

CALL ml_add_java_connection_script(
   'ver1',
   'modify_user',
   'ExamplePackage.ExampleClass.modifyUser' )

次に示すのは、サンプルの Java メソッド modifyUser です。このメソッドは、データベースからユーザ ID を取得し、それを使用してユーザ名を設定します。

package ExamplePackage;
import java.lang.Integer;
import java.sql.*;
import ianywhere.ml.script.*;
public class ExampleClass
{
    DBConnectionContext curConn;

    public ExampleClass( DBConnectionContext cc ) 
    {
	curConn = cc;
    }

    public void modifyUser( InOutString ioUserName )
	throws SQLException 
    {
	Connection conn = curConn.getConnection();
	PreparedStatement uidSelect = 
	    conn.prepareStatement( "SELECT rep_id FROM SalesRep WHERE name = ?" );
	try {
	    uidSelect.setString( 1, ioUserName.getValue() );
	    ResultSet uidResult = uidSelect.executeQuery();
	    try {
		if( uidResult.next() ) {
		    ioUserName.setValue( Integer.toString(uidResult.getInt( 1 )));
		}
	    } finally {
		uidResult.close();
	    }
	} finally {
	    uidSelect.close();
	}
    }
}

次の Mobile Link システムプロシージャコールは、スクリプトバージョン ver1 を同期するときに、ModUser という .NET メソッドを modify_user 接続イベント用のスクリプトとして登録します。

CALL ml_add_dnet_connection_script(
  'ver1',
  'modify_user',
  'TestScripts.Test.ModUser'
)

次に示すのは、サンプルの .NET メソッド ModUser です。

using iAnywhere.MobiLink.Script;
namespace TestScripts
{
    public class Test
    {
	DBConnectionContext curConn;

	public Test( DBConnectionContext cc ) 
	{
	    curConn = cc;
	}

	public void ModifyUser( ref string ioUserName )
	{
	    DBCommand cmd = curConn.GetConnection().CreateCommand(); 
	    cmd.CommandText = "SELECT rep_id FROM SalesRep WHERE name = ?";
	    cmd.Parameters[0] = ioUserName;
	    DBRowReader r = cmd.ExecuteReader();
	    object[] row;
	    if( (row = r.NextRow()) != null ) {
		ioUserName = (string) row[0];
	    }
	}
    }
}

modify_user 接続イベント

パラメータ

デフォルトのアクション

備考

注意

参照

SQL の例

Java の例

.NET の例