地域ごとに統合データベース全体をコピーしておくことは不要であり、非効率的です。リモートスキーマでは同じテーブル名を使用しますが、各地域に関する情報だけが格納されます。この設定を実現するため、リモートスキーマは統合データベースのサブセットとして次のように設計されています。

それぞれの営業担当者は、すべての顧客に提供された製品の情報と同様、担当の地域の顧客に関する情報を維持する必要があります。しかし、営業担当者は別の地域の顧客に関する情報は必要としないので、この情報は各地域のオフィスとは同期されません。そのため、ローは地域の識別子に基づいてフィルタされます。

次に、各テーブルの同期の方向を選択します。リモートデータベースで読み込む情報と、リモートデータベースで作成、変更、または削除する情報について考慮する必要があります。この例では、地域は、顧客に提供される製品のリストにアクセスする必要がありますが、新製品をシステムに入力することはありません。これは、製品情報の入力は必ず中央の統合データベースから行うという制限を生み出します。一方で、営業担当者が、新しいアカウントのアクティブ化を常時記録できるようにする必要があります。これらの要因から、各テーブルの同期の方向は次のようになります。

レッスン 2：統合データベースの準備に進みます。