Mobile Link 同期には高い適応性と柔軟性があります。以下に、主な機能の一部を示します。
使い始めるのが簡単 [同期モデル作成ウィザード] を使用すると、簡単に同期アプリケーションを作成できます。このウィザードによって、複雑な同期システムに伴う多くの難解な実装作業が処理されます。Sybase Central を使用すると、同期モデルをオフラインで表示し、簡単なインタフェースで変更を行い、展開オプションを使用してモデルを統合データベースに展開できます。
モニタとレポート Mobile Link には、同期をモニタする 3 つのメカニズムが用意されています。Mobile Link プロファイラ、Mobile Link 用 SQL Anywhere モニタ、統計スクリプトです。
パフォーマンスチューニング Mobile Link のパフォーマンスをチューニングするための複数のメカニズムがあります。たとえば、競合レベル、アップロードのキャッシュサイズ、データベース接続数、ロギングの冗長性、または BLOB のキャッシュサイズを調整できます。
スケーラビリティ Mobile Link はスケーラビリティに優れ、堅牢な同期プラットフォームです。Mobile Link の単一のサーバが数千の同期を同時に処理したり、負荷分散を使用して複数の Mobile Link サーバを同時に稼働したりできます。Mobile Link サーバはマルチスレッド化されており、統合データベースで接続プールを使用します。
セキュリティ Mobile Link には、既存の認証に統合できるユーザ認証、暗号化、安全な証明書の交換によって機能するトランスポートレイヤセキュリティなど、豊富なセキュリティオプションがあります。Mobile Link には、FIPS 認定のセキュリティオプションもあります。
Relay Server と Sybase Relay Server のホスティングサービス Relay Server は、Web サーバを通じて通信するモバイルデバイスとバックエンドサーバ間で、安全で負荷分散された通信を実現します。 Relay Server の概要を参照してください。
Sybase Relay Server のホスティングサービスは、Sybase をホストとする Relay Server のファームです。特に公共無線ネットワークを使用してデータを送信する場合に、Mobile Link データ同期を使用するモバイルアプリケーションの開発と評価が従来より容易になります。 Sybase ホストのリレーサービスを参照してください。
次の図は、Mobile Link 環境への Relay Server の組み込み方を示しています。
データ調整 Mobile Link によって、データの特定部分を同期対象として選択できます。また、Mobile Link 同期では、異なるデータベースで行われた変更内容の競合を解決できます。同期処理は、SQL、Java または .NET アプリケーションとして作成できる同期論理によって制御されます。この論理の各部は、「スクリプト」と呼ばれます。スクリプトを使用すると、たとえば、アップロードされたデータを統合データベースに適用する方法の指定やダウンロード内容を取得するデータベースの指定を行ったり、統合データベースとリモートデータベースとで異なるスキーマや名前を処理したりできます。イベントベースのスクリプト機能により、競合解決、エラーレポート、ユーザ認証などの機能を含め、同期処理の設計がきわめて柔軟になります。
双方向の同期 すべてのロケーションでデータベースを変更できます。
アップロード専用の同期またはダウンロード専用の同期 デフォルトでは、同期は双方向で、アップロードとダウンロードの両方が行われます。ただし、アップロード専用の同期またはダウンロード専用の同期を選択することもできます。
ファイルベースのダウンロード ダウンロード内容はファイルとして配布することが可能であり、同期の変更をオフラインで配布できます。これには、適切なデータの適用を保証する機能が含まれます。
サーバ起動同期 Mobile Link 同期は、統合データベースから開始できます。これは、データの更新をリモートデータベースにプッシュし、リモートデータベースによってデータが統合データベースにアップロードされるようにできることを意味しています。 Mobile Link サーバ起動同期を参照してください。
サーバ起動同期への代替機能としてサーバ起動リモートタスク (SIRT) を使用できます。 詳細については、リモートデータベースの集中管理とサーバ起動リモートタスク (SIRT)を参照してください。
複数のネットワークプロトコル 同期は TCP/IP、HTTP、HTTPS 経由で実行できます。Windows Mobile デバイスは、Microsoft ActiveSync を使用して同期できます。
セッションベース すべての変更内容は、単一のトランザクションでアップロードし、単一のトランザクションでダウンロードできます。同期が成功するたびに、統合データベースとリモートデータベースが一貫した状態になります。(トランザクションの順序を保持する場合は、リモートデータベースの各トランザクションを別個のトランザクションとしてアップロードすることもできます。)
トランザクション全体が同期されるか、トランザクション全体がまったく同期されないかのどちらかになります。これにより、各データベースでトランザクション単位の整合性が確保されます。
データの一貫性 Mobile Link は、緩やかな一貫性方式を使用しています。つまり、変更内容はすべて一貫性が保たれるように各サイトで同期されますが、時間的にはわずかなズレがあるため、ある瞬間だけを見ると、各サイトに存在するデータのコピーが異なる場合もあります。
多様なハードウェアとソフトウェアのプラットフォーム Mobile Link の統合データベースとして、各種の一般的なデータベース管理システムを使用できます。また、Mobile Link サーバ API を使用して任意のデータソースへの同期を定義することもできます。リモートデータベースには、SQL Anywhere または Ultra Light を使用できます。Mobile Link サーバは、Windows、UNIX、Linux、Mac OS X 上で動作します。SQL Anywhere は、Windows、Windows Mobile、UNIX、Linux、Mac OS X 上で動作します。Ultra Light は、Windows Mobile または BlackBerry 上で動作します。 サポートされるプラットフォームを参照してください。
Mobile Link 監視サーバ Mobile Link 監視サーバは、サーバファーム内の 1 つの Mobile Link サーバだけがプライマリサーバとして動作するようにします。これにより、サーバ起動同期環境での冗長な通知が回避されます。次の図は、サーバファーム環境の Mobile Link 監視サーバを示しています。
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