CACHE_SIZE=number{ k | m }

デフォルトの初期キャッシュサイズは、システムで使用可能なメモリ容量とデータベースの容量によって決まります。

cache_max_size 接続パラメータで、ファイルキャッシュに割り当てる初期メモリ容量を指定します。このキャッシュは、データベースから最近使用したページをメモリに保持し、次に必要なときにこれらのページにすぐにアクセスできるようするために使用され、またページへの複数の変更を記憶領域に書き込む前に収集するためにも使用されます。キャッシュからのページへのアクセスは、記憶領域から読み込むよりも何倍も速くなります。さらに、記憶領域への書き込みはコストがかさむため、複数の変更を 1 つの書き込みにグループ化することがパフォーマンスのためには重要になります。暗号化されたデータベースにはキャッシュによる利点もあります。復号化はページがキャッシュにロードされた場合にのみ発生し、暗号化はページが記憶領域に書き込まれる前に発生するからです。キャッシュが十分に大きい場合は、暗号化によるオーバヘッドは無視できる程度のものになります。

キャッシュの使用例として、同期を考えてみてください。Ultra Light がダウンロードを受け取っている間、データベースに行が挿入され、参照整合性検査が実行されます。挿入されると、行にはインデックスが付けられ、テーブル上の各インデックスに追加されます。このため、同期が行われている間、キャッシュは新しい行が保存されているページと現在のテーブルのインデックスページを保持する傾向があります。同期のパフォーマンスは、キャッシュのサイズが同期中のテーブルのページの適切な「ワーキングセット」を含むのに十分な大きさかどうかによって大きく左右されます。キャッシュが小さすぎると、行を挿入するために記憶領域から繰り返しインデックスページを読み込む必要が生じる場合があり、必要なインデックスページがキャッシュに収まる場合に比べて明らかにパフォーマンスが低下します。

デフォルトのサイズはバイト単位です。キロバイトまたはメガバイトの単位を指定するには、それぞれ k、m を使用します。

許容される最大キャッシュサイズを超える値を指定すると、自動的にプラットフォームのキャッシュサイズ上限が設定されます。

パラメータ値に含まれる前後のスペースはすべて無視されます。この接続パラメータの値に、先頭の一重引用符、先頭の二重引用符、またはセミコロンを含めることはできません。

• UltraLite CACHE_MAX_SIZE 接続パラメータ
• Ultra Light CACHE_MIN_SIZE 接続パラメータ
• Ultra Light cache_allocation オプション
• Ultra Light 接続文字列とパラメータ
• Ultra Light page_size 作成パラメータ
• Ultra Light RESERVE_SIZE 接続パラメータ
• Ultra Light for C/C++： Ultra Light データベースへの接続
• ULDatabaseManager.OpenConnection メソッド [Ultra Light C++]
• Ultra Light for Embedded SQL： Embedded SQL を使用した Ultra Light データベース接続
• Ultra Light.NET： Ultra Light データベースの接続の設定
• ULConnection.Open メソッド [Ultra Light.NET]

次の接続文字列フラグメントによって、キャッシュサイズが 20 MB に設定されます。

"CACHE_SIZE=20m"